国鉄タキ13700形貨車

国鉄タキ13700形及びタキ13800形貨車について

国鉄タキ13700形貨車は、日本国有鉄道（国鉄）の私有タンク車で、後に日本貨物鉄道（JR貨物）にも引き継がれました。1969年から1974年にかけて製造されたこの形式は、アルコール専用の35t 積タンク車として知られ、合計30両が富士重工業で生産されました。また、関連するタンク車としてタキ13800形も存在し、こちらは酒類専用のタンク車です。

タキ13700形の詳細

タキ13700形は、アルコールの輸送を目的とした貨車であり、鋼鉄製のタンク体を持っています。タンクの積込みは上部のマンホールから行い、荷降ろしは吐出管を用いて行われます。車両の長さは約12メートル、幅は2.72メートル、高さは3.86メートルです。自重は約15.5tで、実際の容積は44.8m³です。台車はベッテンドルフ式のTR41CまたはTR41E-12で構成されています。

タキ13700形は1979年より、燃焼性物質を運ぶための化成品分類番号「燃31」を使用していました。晩年には車体が銀色に塗装されることもありました。1987年の国鉄分割民営化の際、全車がJR貨物に継承されましたが、2007年に24両が廃車になりました。

タキ13800形の詳細

タキ13800形は、1969年の期間に富士重工業で製造された酒類専用の貨車で、合計25両が作られました。この形式は、特別な標記符号「コ」をつけられ、「コタキ」として扱われました。タキ13800形もまた、ステンレス鋼製のタンクを用いており、積込みと荷降ろし方式は同様です。サイズは全長11,300mm、幅2,600mm、高さ3,660mmで、自重は14.8t、実容積は35.0m³です。ここでも台車はベッテンドルフ式のTR41Cが使用されています。

タキ13800形は他の貨車と異なり、酒類専用の最後の存在でありましたが、その後1988年には14両がアルコール用に専用種別変更されました。これに伴い、積載荷重は低下し、化成品の分類も「燃31」に改められました。1987年の民営化時には全車の車籍がJR貨物に移行し、その後2007年に7両が廃車となり、形式として消滅しました。

製造歴と利用

タキ13700形とタキ13800形はともに、アルコールや酒類といった特定の液体輸送のために設計され、特に業界のニーズに応じた特殊なタンク車として非常に重要な役割を果たしていました。国鉄時代から続くこれらの貨車は、長い間日本の鉄道輸送の一翼を担い、国鉄分割民営化後もその機能は維持されました。

過去の製造者や数量についても言及すると、タキ13700形は、昭和43年度から昭和48年度までの数年にわたり、各年度ごとに分けて徐々に製造されています。一方、タキ13800形は非常に短期間で製造されたため、総数も限定的でした。

これらの貨車の存在は、日本の鉄道輸送史における貴重な一部であり、現在でもファンや記録を残すための資料として重要視されています。

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