国鉄タキ17900形貨車

国鉄タキ17900形貨車について

国鉄タキ17900形貨車とは、かつて日本国有鉄道（国鉄）及びその後のJR貨物に所属していた私有のタンク車です。この貨車は、主にアルミナの輸送を目的として設計され、1969年の製造から1975年までの間に合計13両が製造されました。

製造背景と特徴

タキ17900形は、鉄道車両製造においても高い評価を得ている日立製作所と日本車輌製造の2社によって作られました。これらの貨車は、具体的にはそれぞれ次のように製造されています。

• - 昭和44年度：日立製作所で3両（タキ17900 - タキ17902）
• - 昭和45年度：日立製作所で4両（タキ17903 - タキ17906）
• - 昭和49年度：日本車輌製造で2両（タキ17907,タキ17908）と4両（タキ17909 - タキ17912）

当初から昭和電工のみが所有しており、常備駅は新興駅が指定されていました。荷役は、タンクの上部に設けられた複数の積込口からの上入れ方式で、下出しはエアスライド式が採用されていました。

車両の仕様

タキ17900形の車体は黒色で、以下の寸法を備えています：

• - 全長：12,800mm
• - 全幅：2,620mm
• - 全高：3,550mm
• - 自重：14.9t
• - 台車中心間距離：8,900mm

この車両の換算両数は、積車が5.0、空車が1.6とされています。さらに、タンク車の台車の設計は、1987年までにそれぞれの型式に応じて異なります。

歴史と終焉

1987年の国鉄分割民営化の際、タキ17900形の全車両がJR貨物に引き継がれましたが、その後の利用状況により、12両が2000年6月に廃車となり、同時にタキ17900形自体も形式消滅となりました。これは、長い歴史の中でアルミナの輸送に寄与してきた貨車の一つがその役目を終えることを意味しました。

関連車両

タキ17900形の他にも、アルミナを専用としている貨車はいくつか存在し、代表的なものにタキ2000形、タキ6400形、タキ7400形、タキ8400形、タキ8450形、タキ10500形、ホキ3000形、ホキ4050形などの形式があります。これらはそれぞれ独自の特性を持ちながら、同様にアルミナの輸送に重要な役割を果たしました。

国鉄タキ17900形貨車に関する詳細な情報や歴史については、吉岡心平著『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑（復刻増補）』や、『日本の貨車-技術発達史-』などの資料が参考になります。各車両の一覧もまた、国鉄の車両形式を知るうえで貴重な情報源となります。

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