国鉄1045形蒸気機関車

1045形蒸気機関車の概要

1045形は、日本の鉄道史に燦然と輝くタンク式蒸気機関車であり、かつて日本国有鉄道の前身である鉄道省に在籍していました。この機関車は1913年、大正2年にアメリカのH・K・ポーター社によって製造され、長州鉄道向けに3両が提供されました。車軸配置は0-6-0(C)で、飽和式の2気筒単式のタンク機関車です。製造番号5397から5399までの番号が付けられています。この機関車は、運転整備重量が18トンを少し超える小型機の中では特に印象的なデザインを持っています。大きな木製の運転台と、側水槽とは離れた位置に配置された側面、そしてドーム状の覆いが特徴的です。連結器はピン・リンク式が使われました。

他機関車との関係

1045形に似た形式の機関車が他にも存在します。長岡鉄道、後の越後交通長岡線向けには、同じく3両が1915年に輸入されました。また、長門鉄道向けには、101号と102号があります。これらの機関車は当初から螺旋式の連結器を備えており、エンドビームや台枠に若干の相違があります。最終的に、長州鉄道のA1形として、1925年に同鉄道が国有化されたことにより、1045形として正式に登録されることとなりました。

転属と廃車

国有化の翌年である1926年に、1045形は早くも売却の対象となり、1045号と1046号は尾花沢鉄道に転属しました。ここでは、これらの機関車はそれぞれ1号、2号という識別番号に変更され、自動連結器に改造されました。1号は1938年に廃車となり、その後日本鋼管鶴見製鉄所に売却されました。1945年に爆撃によって破損し、最終的には解体されてしまいました。一方で、2号は1943年に山形交通が設立された後も尾花沢鉄道に残り、1951年に廃車解体されました。

また、1047号は淡路交通鉄道線に移され、同社の4号として運用されました。この機関車も自動連結器に改造され、バッファも取り付けられましたが、1949年には廃車となってしまいました。

主要諸元

1045形の主要な仕様は次の通りです：

• - 全長 : 6,502mm
• - 全高 : 3,505mm（原形は3,048mm、煙突交換により高さが増加）
• - 全幅 : 2,284mm
• - 車軸配置 : 0-6-0(C)
• - 動輪直径 : 711mm
• - ボイラー圧力 : 10.9kg/cm²
• - 燃料積載量 : 0.37t
• - 運転整備重量 : 18.29t
• - 水タンク容量 : 2.73m³

このように、多くの技術的な特徴を持つ1045形は、当時の技術を駆使して製造された機関車の一例として評価されています。

他の機関車との比較

長岡鉄道で運用された3号機（製造番号5680）と、長門鉄道の101, 102号（製造番号5682, 5681）も、技術的には1045形に近い設計がなされています。これらは、後の時代に改造や廃車が行われ、その履歴も興味深いものです。特に101号は1947年に東洋レーヨンに譲渡され、長い間使用された後、保存の運命を辿りました。

結論

1045形蒸気機関車は、日本の鉄道史において貴重な存在であり、そのサイズやデザインにより、多くの鉄道ファンに愛されてきました。長い間のシステムの変遷や、他の機関車との関係も、この機関車の魅力をより一層引き立てています。

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