国鉄1225形蒸気機関車

国鉄1225形蒸気機関車の概要

国鉄1225形蒸気機関車は、かつて日本国有鉄道の前身である鉄道省に属していたタンク式蒸気機関車です。この機関車は1920年に白棚鉄道向けに日本車輌製造によって製造され、車軸配置は0-6-0 (C) のサイド・ウェルタンク式として設計されました。白棚鉄道では当機は「3」と称されていましたが、1938年に鉄道省に国有化される際に1225形の番号が付与されました。その後も、白棚線で運行され続けましたが、1942年に廃車となりました。

製造の背景と関連機関車

この1225形は、日本車輌製造が27t型と呼称した標準機関車に属し、同型の機関車が6両製造されています。また、後部が200mm短縮された25t型も7両が製造されたため、これらの機関車をまとめると合わせて13両が同じ系列に存在していました。さらに、0-6-2 (C1) の車軸配置を持つ改良型が1両製造されています。以下は、関連する機関車の名簿です：

• - 白棚鉄道: 3両
• - 信濃鉄道: 8両
• - 飯山鉄道: 1 - 3両
• - 大同電力: 1両
• - 弘南鉄道: 2両
• - 八幡製鉄所: 224 - 228両
• - 宇都宮石材軌道: 2両（0-6-2の型式）

1225形の原始的なデザインには、ドイツのヘンシェル・ウント・ゾーン社が1914年に製造した機関車の影響があります。これにより、多くの基本寸法が一致しており、特に固定軸距は2800mmである点が特徴的です。

戦後の略歴

廃車後の1225形は1943年に駄知鉄道に譲渡され、同社の「3」として使用されました。さらに、戦時統合により東濃鉄道に籍を移しました。1950年には駄知線の電化が完了したことで機関車は不要となり、ブローカーを介して建設省に譲渡され、淀川工事事務所で昭和30年代まで使用されました。最後の頃には、重油用タンクや発電用のタービンが追加されたとされています。

各鉄道における活躍

信濃鉄道

信濃鉄道では1920年に製造された信号番号20の機関車が「5形」として活躍し、1938年の電化によって尾花沢鉄道に譲渡されました。しかし、その歴史は1959年に幕を閉じ、解体されました。

飯山鉄道

この会社では、1920年に3両（製造番号17-19）を開業用に製造しましたが、サイズが小さく全機が戦時買収以前に他社に譲渡されています。

大同電力

1921年に製造されたこれらの機関車は、使用後に熊延鉄道に譲渡されましたが、最終的には1952年に廃車となりました。

弘南鉄道

1927年に開業された2両（製造番号180、181）は、戦時中に改番されるなどの変遷を経て、1951年及び1953年に廃車となりました。

宇都宮石材軌道

1921年製造の機関車は、合併後に他社に譲渡され使用されました。現在では静態保存されています。

主要諸元

• - 全長: 7944mm
• - 全高: 3454mm
• - 全幅: 2642mm
• - 軌間: 1067mm
• - 動輪直径: 914mm
• - シリンダー: 330mm x 450mm
• - 水タンク容量: 4090l
• - 燃料積載量: 1.47t

結論

国鉄1225形蒸気機関車は、その歴史的な背景から多くの鉄道にわたって重要な役割を果たしてきました。現在は保存状態や歴史的価値も注目されており、蒸気機関車の一部としての重要性が再認識されています。

もう一度検索