国鉄1480形蒸気機関車

1480形蒸気機関車について

1480形は、日本の蒸気機関車の一形式であり、かつて日本国有鉄道の前身であった鉄道院に所属していました。本機関車は、1895年と1901年に南和鉄道がイギリスのダブス社から輸入し、計5両が製造されたことに始まります。これらは全てタンク式蒸気機関車で、特に 0-6-0 の車軸配置を持つ小型機関車です。

機械的特性

1480形の機関車は、2気筒の単式エンジンを搭載し、飽和式の蒸気を利用して機能しました。各機の配置番号は、1895年製のものが1から3、1901年製が4と5というように付与されていました。

その後、1904年に南和鉄道が関西鉄道に経営権を譲渡し、機関車たちは88形「千早」として分類されました。この段階での動向は、鉄道史上の一つの転機であり、1907年の国有化に伴い、国有鉄道として新たなナンバリングが与えられ、1480形として認識されるようになりました。

運用の歴史

国有化後の1480形は、主に和歌山線で活躍しましたが、1919年にはすべて除籍されてしまいます。その後、八幡製鉄所に譲渡され、ここでは番号が90から94に改められました。この製鉄所では、同じ形式の機関車を2両追加発注するなど、実用性に恵まれた機種として重宝されました。

追加発注された機関車は303から307というナンバーに改番され、最終的には1952年に303から305、301、302というように再編成されましたが、ここで脱新造され、別機として扱われることとなりました。名目上、301は1958年、302は1960年、303から305は1963年に運用を終えました。

主要技術仕様

1480形の基本仕様は以下の通りです：

• - 全長: 8,306mm
• - 全高: 3,494mm
• - 軌間: 1,067mm
• - 動輪直径: 1,143mm
• - 弁装置: ワルシャート式
• - シリンダーの直径および行程: 356mm × 508mm
• - ボイラー圧力: 10.5kg/cm²
• - 火格子面積: 1.0m²

さらに、機関車の運転整備時の重量は32.16t、空車重量は25.91tでした。動輪上の重量は32.16tであり、特に第3動輪上の軸重は12.13tとなっていました。水タンクの容量はおよそ10.68m³、燃料積載量は0.99tで、効率的な運行のための数値が見受けられます。また、この機関車はシリンダーにおいて5,030kgの引張力を発生させ、手ブレーキと蒸気ブレーキによって制動しました。

結論

1480形機関車は、国有化以前と以後を通じて日本の鉄道史における重要な存在でした。短い運用期間ながらも、さまざまな局面でその実力を発揮し、多くの鉄道ファンや歴史愛好家に記憶されています。

もう一度検索