国鉄6150形蒸気機関車

6150形蒸気機関車

6150形は、かつて日本国有鉄道に属していたテンダ式蒸気機関車で、アメリカのボールドウィン・ロコモティブ・ワークスで1897年に製造されました。この機関車は、車軸配置が2-4-0（2B）で、2気筒の単式飽和式テンダ機関車です。日本における初の蒸気機関車としては、非常に重要な役割を果たしました。

概要

6150形の製造は、鉄道作業局によって行われ、当初は8-26Cという種別で呼称されていました。初めの形式はAM形で、206から223の番号が付けられていましたが、その後D8形に改称されています。1909年には、私鉄の国有化を受けて、鉄道院の車両形式称号規程により6150形（6150 - 6167）という新しい番号が割り当てられました。

この機関車は、アメリカ古典機タイプであり、ボイラーはワゴントップ型になっています。また、第1缶胴には砂箱が設置され、第3缶胴には蒸気ドーム及び安全弁も装備されています。煙室は比較的短く、前端梁には支柱が渡されています。動輪の直径は5フィート（1,524mm）で、これは官設鉄道として初めて採用された大径のものです。ボイラーの性能は同時期に製造された山陽鉄道12形とほぼ同等ですが、6150形の運転台は木製でした。

使用と運用

6150形は、初めに京浜間や東京・山北間で使用され、その後、鉄道院となってからは山陽線の三田尻から下関間での運用が中心となりました。その後、鉄道院の標準型の8620形の進出によって、6150形は福知山線、山陰線、関西線へと分散して使用されるようになりました。その運用は1925年から1928年にかけて行われ、全車が廃車となり解体されました。民間に譲渡されることはなく、保存された個体も存在しません。

主要諸元

6150形の主要な技術的な諸元は以下の通りです。全長は14,427mm、全高は3,734mm、全幅は2,438mm、軌間は1,067mmで、車軸配置は4-4-0（2B）です。動輪直径は1,524mmで、弁装置はスチーブンソン式アメリカ型です。シリンダーの直径と行程はそれぞれ406mmと610mmです。

ボイラーの圧力は13.4kg/m²で、火格子面積は1.30m²、伝熱面積は合計で90.9m²です。煙管蒸発伝熱面積は84.5m²、火室蒸発伝熱面積は6.4m²です。ボイラーの水容量は3.5m³、燃料の積載量は3.05tに達します。

機関車の運転整備重量は33.93t、空車重量は30.68t、動輪上の総重量は23.35t、動輪軸重は11.94tに設定されています。ブレーキ装置には手ブレーキと真空ブレーキが採用されています。

結論

6150形蒸気機関車は、近代日本の鉄道史において重要な存在でしたが、運用終了後はその姿を消しました。鉄道の発展に寄与したものの、現在ではその遺構を見ることは難しく、貴重な歴史としての位置づけとなっています。

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