国鉄6200形蒸気機関車

6200形蒸気機関車について

6200形蒸気機関車は、1897年と1900年にイギリスのニールソン社によって製造され、日本に導入されたテンダー式蒸気機関車です。本機は官設鉄道によって運用され、他にも同様に製造された6280形や6300形、6350形とともに、鉄道作業局ではD9形と呼ばれていました。これらの機関車は、鉄道の幹線用として重要な役割を果たしました。

概要と導入

6200形は幹線用の旅客列車を牽引するために設計され、1897年から1909年の間に合計135両が輸入されました。この機関車は、他社製の同形機と合わせて、明治時代後期の旅客輸送において代表的な存在となりました。6200形の愛称「ネルソン」は、原設計を行ったニールソン社に由来しています。

大正時代末期には、16両が飽和式から過熱式に改造され、6250形として新たな運用に就きました。また、その他の車両はタンク式蒸気機関車に改造され、1070形、1000形、1150形などと呼ばれました。民間にも多くの機関車が譲渡され、その一部は東武鉄道等で運用されました。

機関車の構造

6200形および6270形は、4-4-0 (2B) という車軸配置を持ち、2気筒単式の飽和式旅客牽引用機関車です。先行する5500形を基に設計されており、動輪の直径を大きくすることで高速性も確保しています。弁装置はスチーブンソン式、安全弁はラムズボトム式を採用しており、テンダーは3軸固定式です。

製造メーカーによって性能に差があり、特にダブス社製のものは優れていたため、優等列車にはダブス製が多く使用されました。これらの機関車は、明治31年にはD9形に分類され、1900年以降も増備が進められました。特にダブス社製の機関車には、火室部にドラモンド水管が取り付けられ、伝熱効率を改善しています。

運用と改造

6200形は、東海道線の全通に合わせ幹線用として必要とされ、初めて国内に導入された18両は、歴史的な移り変わりの中で運用されました。その後、国鉄籍に復帰するケースもありました。1909年には新たな形式名が与えられ、6200形としての識別が為されました。

また、6200形の運用は、国有化後も続きましたが、1920年代になると一部が改造されタンク機関車としての役割に移行しました。残りの49両も、タンク機関車1070形に改造され、6200形および6270形は姿を消しました。

主要諸元と歴史

6200形はいくつかの改造を経て、使用される機会が多くありました。過熱式改造に伴い、形式も変更され、それぞれの機関車が違った名前で呼ばれるようになりました。特に、東武鉄道への譲渡は注目され、テンダー式のままの形を残すことができました。

このように6200形蒸気機関車は、日本の鉄道史において重要な役割を果たし、長年にわたって様々な形で活躍しました。廃車の後も、その歴史は多くの人々に語られ、鉄道ファンの間での評価も高い特別な存在となっています。

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