国鉄7450形蒸気機関車

7450形蒸気機関車の概要

7450形蒸気機関車は、日本の鉄道の歴史において、特に注目すべき存在です。この機関車はかつて日本国有鉄道の前身である鉄道作業局、鉄道院、鉄道省に在籍していました。1889年、イギリスのキットソン社によって4両が製造され、当初はV形として番号130、132、134、136で呼ばれていました。その後、1909年に鉄道院の車両形式称号規程に基づき7450形（7450 - 7453）へと改番されることとなります。

特徴と設計

7450形は車軸配置2-6-0（1C）を持つテンダ機関車であり、2気筒単式の設計が特徴です。急勾配線区での運用に特化しており、粘着重量の増加を目的として側水槽を備えています。この側水槽は、運転室から第1動輪の上部まで達するもので、上縁部と切り取られた下縁部には丸みが施されています。このデザインは7450形の特異な特徴の一つとなっています。

また、炭水車は小型の2軸車であり、全長は14,986mm、全高は3,658mm、全幅は2,311mm、そして軌間は1,067mmです。動輪直径は1,143mmで、弁装置はスチーブンソン式基本型、シリンダーは直径406mm、行程559mmのものが搭載されています。ボイラー圧力は9.8kg/m2に達し、火格子面積は1.49m2、全伝熱面積は90.6m2です。

運用歴

7450形は、特に東海道線の大津・京都間や、大垣・米原間などの勾配線区で活躍しました。その後、直江津線、北陸線、舞鶴線へと移籍しながら、しばらくの間運用され続けました。最終的には梅小路に集まり、入換用として利用されましたが、1924年7月には全てが廃車となりました。残念ながら、この機関車の保存版や民間への払い下げは一切行われていません。

主要諸元

7450形の主要な仕様は次の通りです：

• - シリンダ引張力（0.85P）: 6,720kg
• - 機関車運転整備重量: 37.73t
• - 機関車空車重量: 32.36t
• - 機関車動輪上重量（運転整備時）: 33.61t
• - 機関車動輪軸重（第2動輪上）: 11.36t
• - 炭水車重量（運転整備）: 17.79t
• - 水タンク容量: 9.08m3
• - 燃料積載量: 3.05t

参考文献

7450形についての詳しい情報は、以下の文献を参照にしながら学ぶことが可能です。これらの書籍は、国鉄蒸気機関車の歴史や技術に関する貴重な資料です。

• - 臼井茂信『国鉄蒸気機関車小史』1956年、鉄道図書刊行会
• - 臼井茂信『日本蒸気機関車形式図集成』1969年、誠文堂新光社
• - 臼井茂信『機関車の系譜図 1』1972年、交友社
• - 金田茂裕『形式別 日本の蒸気機関車 III』エリエイ出版部
• - 金田茂裕『日本蒸気機関車史 官設鉄道編』交友社

7450形はその特異な設計と活躍の歴史から、日本の鉄道技術の進化を象徴する重要な存在でした。

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