国鉄DF40形ディーゼル機関車

DF40形電気式ディーゼル機関車

DF40形は、かつて日本国有鉄道（国鉄）で試用された電気式ディーゼル機関車です。開発当初から国鉄はディーゼル機関車の利点を模索しており、その中で国内のメーカーも独自の設計を実施しました。本形式はその一環として製造され、1955年に神戸の川崎車輌兵庫工場で1両が完成しました。

製造の背景

国鉄がディーゼル機関車の開発を進める中、車両メーカーは独自の試作機を作成しました。合計9形式が国鉄に借り入れられ、その中でDF40形は本線用に設計された機関車として登場しました。初めての試作は1955年であり、後にDF91形と改称されましたが、最初のDF91形とは異なる機体です。

車体のデザイン

DF40形の特徴は、その丸みを帯びた箱形の車体で、円形の窓が印象的です。初期のデザインは非貫通式の2枚窓構成でしたが、重連総括制御が可能になるよう改造され、貫通式に変更されました。初めは水色に帯のある色彩でしたが、その後、さまざまな塗装が施されたことで視覚的にも多様性がありました。

主要機器と仕様

エンジンには、川崎重工とドイツのMAN社の技術提携により開発されたV6V22/30形を搭載し、1200馬力の出力を誇りました。電気式の動力伝達方式を採用し、全車軸に同社製の主電動機を搭載しています。台車は3軸ボギー台車で、軽量化が図られていますが、曲線通過時の横圧が問題視されました。

試験と運用

1956年には国鉄に借り入れられ、各種試験が行われました。その結果、メーカーに一時返却されることとなり改修が施されました。その後は高松機関区に配置され、土讃本線での試験運用が実施されました。1957年以降、DF50形との運用が開始され、DF40形の実績が他機種にも影響を与える形となりました。

運用の変遷

DF40形は多くの時間を国鉄の運行に費やし、1961年に正式にDF91形に改称されました。その後、運用は一貫して四国地域で行われ、他の機関車と共に利用されました。1975年まで運用され、その後は解体されることになりますが、試用期間中の経験は次世代の設計に活かされました。

主要諸元

• - 全長：15.4m
• - 全幅：2.7m
• - 全高：3.75m
• - 機関：川崎重工業製V6V22/30形ディーゼル機関
• - 軸配置：C-C
• - 定格出力：1200PS/900rpm

DF40形は国鉄の歴史の中で重要な役割を果たした機関車であり、その試験と運用の結果は現在まで続く技術の礎を築きました。

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