国鉄ED76形電気機関車

ED76形電気機関車

ED76形電気機関車（イーディー76がたでんききかんしゃ）は、1965年に日本国有鉄道（国鉄）によって製造された交流電気機関車です。この機関車は、特に九州地方の電化延長に対応する形で、従来利用されていたED72形およびED73形の増備用として開発されました。

製造の背景と経緯

ED76形は、既存のED72形とED73形における水銀整流器の運用と保守の難しさを改善するために設計されました。これに先立ち、シリコン整流器を備えたED75形が基礎となっており、九州特有の輸送ニーズに応じてカスタマイズされています。生産は1965年から開始され、のちに1968年には北海道向けに501番台が追加で開発されました。このように、九州仕様と北海道仕様で仕様が異なるものの、ED76形としてひとくくりにされています。

製造されたED76形は、九州向けが94両、北海道向けが22両で、合わせて139両が製造されています。2021年現在、JR貨物の電気機関車において、ED76形は唯一現役のD形機関車として活躍しています。

構造と機能

本機関車はED75形を基に、列車暖房用の蒸気発生装置（SG）を搭載するために車体を延長し、動力台車には中間台車が設置されています。中間台車は動力なしで、構造上の利点として

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