国際チェス連盟

国際チェス連盟（FIDE）について

国際チェス連盟、通称FIDE（Fédération Internationale des Échecs）は、1924年7月20日にフランスのパリで設立された、チェスに関する国際的な競技及び規則の統括団体です。2024年7月現在、FIDEには201か国が加盟しており、世界的に重要な役割を果たしています。現在の会長はアルカジー・ドヴォルコーヴィチです。

FIDEの主な活動

FIDEは、以下のような重要な活動を行っています。

• - 世界チェス選手権の開催：FIDEは、世界のトッププレイヤーが競い合う最高の舞台を提供します。また、女子世界選手権や世界ジュニアチェス選手権、大陸別選手権、チェス・オリンピアードなども主催しています。
• - イロレーティングの管理：選手の卓越性を測るためのイロレーティングの計算を定期的に行っています。
• - ルールの制定：チェスの競技規則を設け、世界中で普及させる役割もあります。
• - 称号授与：グランドマスター（GM）、インターナショナルマスター（IM）、FIDEマスター（FM）、キャンディデートマスター（CM）など、選手の実力に応じたさまざまな称号を授与し、指導者や審判としても国際的な認定を行っています。女性限定の称号も含まれています。

FIDEの沿革

FIDEの設立当初、ソビエト連邦が非政治的な組織であるFIDEへの加盟を拒否していたため、その力は制限されていました。しかし1946年のアレクサンドル・アレヒンの死をきっかけに、ソビエト連邦もFIDEに加盟。これ以降、FIDEは世界チャンピオンを決定する権限を持つ唯一の組織となりました。

1948年には、ミハイル・ボトビニクが初めてFIDE公認の世界チャンピオンに選ばれましたが、その後も様々な論争がありました。特に1975年のボビー・フィッシャーによるタイトル返上事件や、1984年のカルポフとカスパロフのマッチの長期化によって、FIDEの権威は揺らぐこともありました。

1993年には、大きな分裂が発生。カスパロフとナイジェル・ショートがFIDEを離れ、新たに設立されたプロチェス協会でタイトルマッチを行ったため、FIDEは別の2人による世界チャンピオンを決定しました。これにより、約14年間にわたって2名の異なる世界チャンピオンが存在するという状況が続きました。ただしFIDEは1998年から2004年まで、短い持ち時間での大会を開催し、その際のチャンピオンシステムもあらゆる議論を引き起こしました。

FIDEと国際オリンピック委員会

1999年、FIDEは国際オリンピック委員会（IOC）から国際競技連盟としての承認を受けました。これに伴い、FIDEはチェスのオリンピック競技への承認を目指し、反薬物規則の導入などを行っていますが、2023年現在においてはまだ実現には至っていません。

歴代会長

FIDEの歴代会長は以下の通りです：

• - 1924年 - 1949年：アレクサンダー・ルーブ
• - 1949年 - 1970年：フォルケ・ローガード
• - 1970年 - 1978年：マックス・エーワ
• - 1978年 - 1982年：フリズリク・オラフソン
• - 1982年 - 1995年：フロレンシオ・カンポマネス
• - 1995年 - 2018年：キルサン・イリュムジーノフ
• - 2018年 - 現在：アルカジー・ドヴォルコーヴィチ

国際チェス連盟は、今後もチェスの国際的な普及と競技の発展に寄与し続けることでしょう。

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