国際モータースポーツ協会

国際モータースポーツ協会（IMSA）について

国際モータースポーツ協会、略してIMSAは、アメリカにおける自動車レースの中心的な存在であり、フロリダ州デイトナビーチに本拠を置いています。この協会は、1969年にSCCAの元常務取締役ジョン・ビショップと彼の妻ペギー・ビショップによって設立されました。当初はNASCARのビル・フランス・シニアの支援を受けて運営されていました。

概要

IMSAは、特にデイトナ24時間やセブリング12時間といった耐久レースを主なイベントとして挙げ、アメリカのプロトタイプカーレース文化を守り育ててきました。現在のIMSAは、NASCARの傘下にあり、ユナイテッド・スポーツカー選手権を運営しています。また、ミシュラン・パイロットチャレンジなど、様々なエントリーシリーズも開催されています。

歴史

IMSA GT選手権の発足

IMSA GT選手権は1971年にスタートし、6戦が開催されました。初期の車両規定はFIAのグループ分類に基づいていましたが、やがてGTOとGTUの2つのカテゴリーに分かれるようになりました。最初のチャンピオンは、ポルシェ・914/6 GTUのピーター・H・グレッグとハーレイ・ヘイウッドが受賞しました。この時期、ポルシェ・911 カレラRSRとシボレー・コルベットが多くの成功を収めました。

GTPクラスの登場

1981年には新たにGTP（グランドツーリング・プロトタイプ）が登場し、IMSAは新たな時代を迎えます。GTPクラスはグループCの規定と類似していますが、燃費についての規制がないのが特徴です。1984年から1987年にかけてポルシェ・962が全盛を誇り、IMSA-GTPシリーズは大きな盛況を見ました。

WSCとアメリカン・ル・マン・シリーズ

コストの上昇と参加チームの減少により、1993年にWSC（ワールド・スポーツカー）が導入され、翌年からはGTPクラスの車両がWSCに置き換えられました。1998年にはIMSA GT選手権が終了し、アメリカン・ル・マン・シリーズ（ALMS）がスタート。ALMSはル・マンのレギュレーションに基づいた新しいシリーズで、ドン・パノスが主導しました。

グランダム・シリーズと統合

競合するシリーズとの競り合いの中で、グランダム・シリーズが2000年に設立され、初期は随分と苦戦しましたが、その後の成長を遂げます。最終的には、2014年にALMSとグランダム・シリーズの統合が決定され、新たに「ユナイテッド・スポーツカー選手権」としてスタートしました。

現在のIMSA

現在、IMSAは多くのレースカテゴリーを支え、特にデイトナ・プロトタイプとLMP2などが競い合っています。また、2022年シーズンからはGTデイトナPro（GTD Pro）クラスを導入するなど、さらなる進化を続けています。IMSAは、アメリカのモータースポーツ界において根強い存在感を示し、世界中のスポーツカーファンに愛される団体であり続けています。

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