国際会計検定

国際会計検定（BATIC）とは

国際会計検定（BATIC）は、東京商工会議所が主催していた、英語による会計に関する検定試験です。この試験では、英語での会計取引の処理能力と、国際会計理論の深い理解度が問われました。略称はBATIC（バティック）です。

試験概要

試験はすべて英語で実施され、選択式（マークシート方式）と記述式（英語および記号・金額を使用）が用いられました。試験内容は、原則として米国の会計基準に準拠していましたが、近年では国際財務報告基準（IFRS）の重要性が高まったため、IFRSに準拠した会計処理を問う問題も出題されていました。

試験範囲は、米国会計基準やIFRSの改訂に合わせて変更されるため、受験者は受験回ごとに適用される最新の会計基準を理解する必要がありました。BATICの目的は、単なる英文簿記や会計基準の知識習得だけでなく、国際基準で作成された財務諸表を日本基準に組み替える能力（リキャスティング）を測ることも含まれていました。

難易度は、アカウンティングマネジャーレベル以上は一般的に簿記準1級に相当するとされ、1級商業簿記と重複する部分も多く、高度な内容でした。しかし、英語での試験であるにもかかわらず、公式ページには英語ページや解説が用意されておらず、国内での評価に偏っていたという問題点も指摘されていました。

試験科目

試験科目は以下の2つから構成されていました。

Subject 1（英文簿記）: 配点400点。全受験者必須の科目です。
Subject 2（国際会計理論）: 配点600点。受験者のレベルに応じて任意で選択できました。
Subject 1で320点（80%）未満の場合、Subject 2は採点されませんでした。

スコアと称号

試験結果に応じて、以下の称号が付与されました。

880〜1000点: コントローラーレベル
国際会計理論と国際基準（IFRS・米国会計基準）を理解し、国際基準での財務諸表の作成、分析、国内基準への組み替えが可能。会計手続き、会計方針、内部統制組織の策定・推進ができる。
700〜879点: アカウンティングマネジャーレベル
国際会計理論と国際基準の基本を理解。月次・年次会計報告、適切な決算修正仕訳、精算表、基本的な財務諸表作成ができる。
320〜699点: アカウンタントレベル
簿記担当者への簡単な指示、英語での会計帳簿の記帳・管理ができる。
200〜319点: ブックキーパーレベル
基本的な会計取引を英語で理解できる。

ブックキーパーレベルとアカウンタントレベルの認定は更新不要ですが、アカウンティングマネジャーレベルとコントローラーレベルの認定は3年ごとに更新が必要でした。

受験料

受験料は以下の通りでした。

Subject 1、2同時受験: 10,150円
Subject 1のみ: 5,400円
Subject 2のみ: 7,990円

試験日

試験は年2回（7月下旬と12月中旬）に実施されていました。

その他

この検定試験は2022年11月28日の試験をもって終了しており、現在は受験することができません。

関連項目

簿記講習所
商法講習所
国税庁
税務大学校
税理士
商学部
経営学部
日本の検定試験一覧
米国公認会計士

外部リンク

国際会計検定公式サイト
公式動画

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