国際囲碁連盟

国際囲碁連盟について

国際囲碁連盟（IGF）は、囲碁の国際的な普及を目的とした団体で、1982年3月に29か国の加盟国から発足しました。設立以来、加盟国は増加し、2018年時点で77か国を数え、さらにイベロアメリカ囲碁協会や欧州囲碁連盟など、5つの団体会員も存在します。この組織は、囲碁の普及を促進するために、様々な活動を展開しています。

発足に至る経緯

国際囲碁連盟の設立は、1957年頃から日本棋院とその他関係者によって、国際的に囲碁を普及させる必要性が議論されたことに始まります。この流れの中で、1963年には9か国が参加するインターナショナル・アマチュア・ゴ・トーナメントが開催され、国際的な囲碁の場が整えられました。同じく1957年から始まったヨーロッパ碁コングレスにより、1959年にはヨーロッパ囲碁協会も設立され、国際的な囲碁の胎動が見られました。

その後、1975年には日本棋院の支援を受けてロンドン囲碁センターが設立され、1979年には世界アマチュア囲碁選手権戦が始まります。この選手権の運営を礎に、1982年に国際囲碁連盟が創立されました。

主な活動内容

国際囲碁連盟は、囲碁の国際大会や大会の開催を通じて、囲碁の競技力を高める活動を行っています。世界アマチュア囲碁選手権戦の主管をはじめ、1990年から1998年には相鉄杯世界女流アマチュア囲碁選手権戦、1991年からは国際アマチュア・ペア碁選手権大会を統括しています。また、2006年からは国務総理杯世界アマチュア囲碁選手権戦の運営にも関与しています。2012年には百霊愛透杯世界囲碁オープン戦を共同主宰し、積極的に国際的な囲碁イベントを展開しています。

更に、2006年には国際競技連盟連合（GAISF）に加盟し、囲碁を含む様々なマインドスポーツの普及活動を進めています。2005年には、さまざまな団体とともに国際マインドスポーツ協会を設立し、4つの競技の世界マインドスポーツ大会を開催することを目指しました。2008年にはその第一回を無事に実施し、国際的な囲碁の認知度を高めていく方向性を固めました。

また、囲碁に関する世界統一ルールの策定に向けた検討も行っており、グローバルな競技環境の整備に貢献しています。

組織の変遷

国際囲碁連盟の構造も時代と共に変わってきました。2013年までは、会長は主に日本棋院の理事長が務め、本部および事務局も日本に設けられていました。2005年には初の女性棋士として、梅沢由香里が理事に就任し、その後、事務局長には重野由紀が選ばれ、長年にわたりその役割を果たしました。

2014年には韓国に本部が移転し、会長には洪錫炫、事務局長には李夏辰が就任しました。さらに2016年には、中国の実業家である常振明が新たに会長に就任し、組織の国際的な展開を進めています。

参考文献

• - 岩本薫著『囲碁を世界に-本因坊薫和回顧録』講談社（1979年発刊）

関連項目

• - 囲碁関連団体の一覧

外部リンク

• - The International Go Federation（英語）

国際囲碁連盟は、囲碁の地位向上と普及のために、これからも積極的な取り組みを続けていくことでしょう。

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