国際連合コンゴ活動

国際連合コンゴ活動について

国際連合コンゴ活動（ONUC）は、1960年代初頭にコンゴ民主共和国（旧コンゴ共和国、当時のコンゴ・レオポルドヴィル）で展開された平和維持活動です。この活動は、コンゴの独立後の混乱と内戦を受けて行われました。国際連合安全保障理事会の決議143に基づき、国連はコンゴの治安回復と安定を図るために軍事支援を行いました。

コンゴは1960年6月30日に独立し、当初から政情が不安定でした。ベルギーから独立したものの、治安維持を担う公安軍はほとんどがベルギー人の士官で構成されていました。そのため、独立直後に指揮が麻痺する事態が発生し、公安軍兵士が現地に住む白人に対して暴力行為を行うようになりました。これに対してベルギー政府は、自国民の保護を名目に軍事介入を決定し、戦闘を開始しました。

同時に、ベルギーの支援を受けたカタンガ州が独立を宣言し、カタンガ国が成立したことから、コンゴの混乱はさらに深刻化しました。これに反発したコンゴ共和国の首相、パトリス・ルムンバは国際連合に支援を要請し、これを受けて安保理は決議143を採択しました。この決議は、ベルギー軍の撤退を求め、国連が軍事援助を行使できるよう各国に軍を派遣させることを盛り込んでいます。

国連軍はその後増強され大会場に投入され、1961年までに兵力は約2万名に達しました。国連軍はまずカタンガ強化部隊　（カタンガ憲兵隊）に対する武装解除を進め、様々な作戦を実施しましたが、状況は依然として厳しく、カタンガ国政府は警戒を強めていました。

1961年1月にはルムンバ首相が殺害され、この事件は国際社会で大きな波紋を呼びました。その後、内戦を収束させるための決議がいくつか採択され、外国軍や傭兵の撤退が求められました。国連軍は増強され、8月には「ランパンチ作戦」が行われ、カタンガ憲兵隊を武装解除することに成功しましたが、予想外の抵抗に直面することもありました。

その後も数度にわたる作戦や交渉が行われ、最終的には1962年末までにカタンガ憲兵隊が崩壊し、コンゴ動乱は一時的に収束を見せました。それでも、国連軍の任務は続き、日本人の犠牲者245名と文民スタッフ5名を伴う活動となりました。

ONUCは2014年まで続いた国際的な取り組みの中で、コンゴの安定化と国の再建を支える重要な役割を果たしました。完全撤退は1964年の6月30日に行われましたが、この国際連合の活動は、戦後のアフリカでの平和維持活動のモデルケースともなりました。

関連項目

• - 国際連合安全保障理事会決議143
• - 国際連合安全保障理事会決議161
• - カタンガ独立

この活動の詳細は、国際連合の公式情報や関連文書を通じて確認することが可能です。

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