国際連合地名標準化会議

国際連合地名標準化会議 (UNCSGN) の概要

国際連合地名標準化会議は、地名の標準化やその定義、表記方法に関して技術的な観点から専門家が議論を交わす場です。この会議は、国連経済社会理事会の下部機関である国連統計委員会により定期的に開催されています。1967年から5年ごとに開催され、参加国が集まり、地理的な名称に関する様々な問題を取り上げています。

定期的な会合の実施

また、この会議に関連して「地理学的名称に関する国連専門家グループ」（UNGEGN）も存在し、会議開催年の間にも3回の中間会合が行われています。このように、地名の標準化に関する議論は継続的に行われており、国際社会における地名の統一を図っています。

日本海呼称問題の経緯

第6回国際連合地名標準化会議（1992年）では、大韓民国と朝鮮民主主義人民共和国の代表団が「日本海」という名称について問題を提起しました。彼らはこの名称が日本帝国主義の影響を残すものであると批判しました。この提起に対し、日本代表団はそれに対する強い反論を行いました。

この議論はその後の会議でも続き、1998年の第7回会議でも同様の内容が取り上げられました。2002年の第8回会議では、再度この問題が浮上し、韓国と北朝鮮の代表団が日本海の呼称について言及しました。しかし、日本側の反論により、「この問題は関係国間で解決に努めるべきだ」との議長による要旨が発表されました。この要旨は、地名の標準化はすべての国が合意された場合にのみ進められるべきである旨を示していました。

最後に

2017年には国連本部で開催された第11回国際連合地名標準化会議において、韓国代表団が「東海」との名称を併記するよう求めました。対して、日本側の川村泰久国連大使は「日本海」という名称が国際的に認知されている唯一の名称であり、韓国側の主張は「政治的意図に基づく一方的行為」として批判しました。このように、日本海の呼称を巡る議論は根強く続いています。

まとめ

国際連合地名標準化会議は、地名に関する重要な論点や課題を扱う国際的な場であり、その中で日本海呼称問題のような国際的な対立が繰り広げられています。このため、地名の標準化はさまざまな視点からの理解と合意形成が求められています。

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