国領町 (前橋市)

国領町（こくりょうまち）

群馬県前橋市の町名の一つです。現在の行政上の区分は国領町一丁目および国領町二丁目となっており、郵便番号は371-0033が付与されています。2013年時点での町域面積はおよそ0.28平方キロメートルです。

地理

国領町は、前橋市の中央部よりやや南、広瀬川の下流にあたる左岸に位置しています。町域の東西の境界にはそれぞれ異なる河川が流れ、南方向へと続いています。東側の境界線は佐久間川が、そして西側の境界線は吉野川がその役割を担っています。町域は周囲をいくつかの町に接しており、東側は若宮町、西側は昭和町、南側は住吉町、そして北側は下小出町と隣り合っています。

河川

町域に関連する主な河川として、以下の二つが挙げられます。

佐久間川
吉野川

歴史

「国領」という地名は古くから存在しており、江戸時代には既にこの名が確認され、前橋藩の領地の一部を形成していました。明治時代に入ると、新たな時代への変化とともに地域の再編が進みます。明治9年（1876年）には、かつて前橋城下の武家屋敷などが立ち並んでいた地域の一部、具体的には群馬郡前橋琴平裏、東薬師小路、西薬師小路といった場所が国領の領域に編入されました。

その後、近代的な市町村制度が整備される中で、明治22年（1889年）には国領村を含む周辺の30の町と11の大字が合併し、東群馬郡前橋町が成立しました。この際、国領は前橋町を構成する大字の一つとなりました。明治25年（1892年）には、前橋町が市制を施行し、前橋市が誕生します。国領はその際も引き続き前橋市の大字として位置づけられました。

大正時代に入り、大正9年（1910年）には、前橋市の大字であった「国領」の呼称が改められ、「国領町」となります。

さらに時代が進み、昭和41年（1966年）には住居表示に関する法律に基づく町域の再編が行われました。この時、国領町の一部が分割され、若宮町二丁目および若宮町三丁目として新たな町域の一部となりました。同時に、従来の国領町と萩町の全域を統合・再編成する形で、現在の国領町一丁目と国領町二丁目が新設されました。この住居表示実施に伴い、丁目を持たず住居表示が未実施であった従来の国領町は廃止されることとなりました。

施設

町内には、地域住民の生活や利便に関わるいくつかの施設が立地しています。主なものとして、大型の商業施設である前橋リリカが挙げられます。これはかつて前橋サティとして多くの人々に利用された施設です。また、行政サービスを提供する前橋年金事務所の国民年金課も町内に置かれています。

交通

国領町内には、鉄道の駅は設置されていません。そのため、公共交通機関としてはバス路線が主に利用されています。道路交通については、主要な幹線道路が町内を通過しており、利便性を高めています。具体的には、関東地方と日本海側を結ぶ重要な路線のひとつである国道17号が町域を横断しています。加えて、前橋市中心部と西部の地域を結ぶ役割を持つ群馬県道6号前橋箕郷線の東部バイパスも町内を通っており、自動車での移動において重要な役割を果たしています。

参考文献

「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典 10 群馬県』角川書店、1988年。

関連項目

国領町（曖昧さ回避）

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