圏央道荒川橋

圏央道荒川橋

圏央道荒川橋（けんおうどうあらかわばし）は、埼玉県桶川市の川田谷と比企郡川島町の東野を結ぶ首都圏中央連絡自動車道（一般国道468号）の道路橋です。この橋は、荒川に架かる重要な交通路であり、建設時は「荒川渡河橋」という仮称で呼ばれていました。

橋の概要

圏央道荒川橋は、荒川の河口から54.7 kmの地点に位置しており、上下線の全長は970.5 m、幅は11.41 mです。有効幅員は10.52 mで、最大支間長は79.0 mとなっています。右岸側は6径間の鋼製連続板桁橋が2連、左岸側は4径間の鋼製連続箱桁橋で構成されています。横断勾配は2.5%から3.11%で、桶川市側には0.3%の縦断勾配が設けられています。橋は直線的なデザインが採用されており、橋軸は堤防に対して65度の角度で交わっています。また、使用されている高欄はコンクリート製で、橋の管理は東日本高速道路の関東支社加須管理事務所が行っています。

接続と交通機能

圏央道荒川橋の両側には、それぞれ「川島高架橋」と「川田谷高架橋」という連続高架橋が接続しています。埼玉県の第一次特定緊急輸送道路にも指定され、緊急時の交通を支える役割を持っています。自動車専用道路であるため、幅2.50 mの路肩が設けられていますが、歩道の設備は整っていません。

橋の建設について

圏央道荒川橋は、大きく分けて「その1工事」と「その2工事」の2つの工事に分けて建設されました。その1工事は、右岸側の12径間を対象とし、2006年に下部工が始まりました。工事では、限られた工期と河川区域内での作業制約を考慮し、効率的な工程管理が行われました。

その2工事は、左岸側の4径間を含む区間の建設を目的に2007年に着手され、工期延長の措置が取られたものの、無事に工事が進捗しました。2009年に橋上部の工事が完了し、国土交通省から建設事業の優秀性が評価されました。

完成とその後

圏央道荒川橋は、2010年3月28日に開通し、開通記念イベントも行われました。開通後は関連道路の交通量が増加し、周辺橋の混雑緩和に寄与しています。周辺国道は耕作地が広がるのどかな環境。さらに、荒川には歴史的な要素が見られ、古墳群や縄文遺跡が確認されています。

周辺環境

橋の近隣には古墳や公園、数々の歴史的遺産が広がっています。特に、右岸側は農地として利用されている地域が多く、自然環境も大切にされています。また、左岸側は大宮台地の一部にあたり、堤防は存在しません。歴史的な流路の痕跡も見られ、文化財としての意義も有している地域です。

結論

圏央道荒川橋は、地域交通において不可欠な存在であり、その設計、建設、運用のすべての側面で重要な役割を担っています。近年では周辺環境との調和を図りつつ、地域の発展にも寄与している橋として位置付けられています。

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