土佐電気鉄道新地線

新地線の歴史と運行概要

新地線（しんちせん）は、高知県高知市の若松町通（現在の知寄町二丁目）と若松町を結んでいた、土佐電気鉄道（現在のとさでん交通）が運営していた短距離の軌道路線です。全線の営業距離はわずか0.5kmであり、2つの駅で構成されていました。やや短い路線であるため、地域の交通機関として特定のニーズに応じて利用されていました。

路線データ

• - 営業キロ: 0.5km
• - 軌間: 1067mm
• - 駅数: 2駅（起終点駅を含む）
• - 電化区間: 全線（直流600V）

歴史的な経緯

新地線は、1911年8月22日に初代土佐電気鉄道によって開業されました。つながる区間は、新地通（現在の知寄町二丁目）から新地（後に若松町に改称）までの間でした。この開業は、当時の地元住民にとって大きな利便性を提供するものでした。

1922年には、土佐電気鉄道と土佐水力電気が合併し、土佐電気が設立されました。この合併により、新地線も新たに設立された会社の運行路線となったことは、歴史的な意味を持っています。

その後、1936年に新地通は海岸通へ改名し、海岸通が終点となりました。1938年にはさらに改名され、海岸通は若松町通となり、終点も再び若松町に変更されました。

1941年、土佐鉄道が土佐電気の軌道部門と土佐バスを統合することにより、社名が土佐交通に改称されましたが、新地線はこの新しい会社の路線として引き続き運行されることとなりました。

その後は、1948年に再び社名が変更され、南海鍛圧機が土佐交通を吸収合併して、二代目土佐電気鉄道が誕生しました。しかし、1944年には戦時中の影響により不要不急の路線と判断され、運行が一時休止されることとなります。これに続き、1954年7月19日には若松町通から若松町までの運行が廃止され、新地線は歴史の1ページを閉じることになりました。

停留所一覧

1. 若松町通（現知寄町二丁目）
2. 若松町

接続路線

• - 若松町通：土佐電気鉄道後免線

新地線の運行及びその歴史は、高知市の公共交通の発展を象徴する重要な要素でした。路線廃止後もその名は地元の交通史に残り、地域の人々に記憶されています。新地線の短い歴史は、地域交通の変遷を知るための手がかりを提供してくれます。

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