土佐電気鉄道600形電車

土佐電気鉄道600形電車

土佐電気鉄道600形電車は、現在のとさでん交通で運行されている路面電車車両です。1957年から1964年にかけて31両が製造され、長年にわたり高知県民の足として親しまれてきました。

概要

600形は、東京都電7000形電車（更新前）をモデルに、土佐電気鉄道若松町工場とナニワ工機で製造されました。自社工場製とナニワ工機製で製造方法に違いがあり、前者が半鋼製、後者が全鋼製となっています。特に自社工場製の車両は、構体部分を外部の鉄工所に外注し、若松町工場で艤装や最終仕上げを行うという、ユニークな製造方法がとられました。

601・602・608・609・612～631号車は、かつて安芸線で2両連結運転を行うために、密着連結器やジャンパ線、エアホースを装備していました。安芸線廃止後も伊野線で連結運転を行っていましたが、1987年の車庫移転に伴い、連結運転は廃止されました。現在は連結器は撤去されていますが、非常用として一部が残されています。一方、603～607・610・611号車は直接制御車として製造されました。

製造期間が7年間に及んだため、窓や台車などに細かな違いが見られます。特に自社工場製の21両は、細部の形態が異なり、鉄道ファンにとっては興味深い存在です。

модернизация

製造から50年以上が経過した600形ですが、 модернизацияを重ねながら現在も活躍しています。1982年からは冷房化改造が開始され、1996年に全車完了しました。初期改造車は富士電機製、後期改造車は三菱電機製の冷房装置を搭載しています。その他、前面窓右下の「乗降中」表示機設置、方向幕のLED化、車内LED式電光表示板の設置、車内放送装置の更新など、様々な модернизацияが実施されています。

運用

営業運転時には、進行方向側の前面窓右下に「ごめん」や「いの」と平仮名で書かれた行先表示のサボが掲げられ、沿線住民や観光客に親しまれています。また、ミュージックホーンの増設や、前面窓のHゴム固定化も行われています。

かつては車体長の長さから高知駅前への乗り入れが制限されていましたが、1994年からは桟橋線でも運用されるようになりました。現在は全路線で幅広く運用されています。

現在の状況

とさでん交通への移行に伴い、618号車が新会社のコーポレートカラーであるオレンジとグリーンを基調とした新塗装に変更されました。また、617号車は期間限定で0系新幹線をモチーフとした特別塗装が施されました。

2015年には老朽化のため606・629号車が廃車となりましたが、現在も29両が現役で活躍しています。607号車は2代目貸切兼用車「おきゃく電車」として、通常の営業運転にも使用されています。

一部の車両は2000形に置き換えられましたが、現在稼働中の車両については置き換えの予定はありません。今後も модернизацияを重ねながら、高知の街を走り続けることでしょう。

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