土地鑑定委員会

土地鑑定委員会について

土地鑑定委員会は、日本の国土交通省に設置されている審議会等の一つです。国土交通省設置法第6条に基づき設置され、不動産鑑定評価や地価公示に関する業務を行っています。この委員会は、国民経済の健全な発展と国民生活の向上に不可欠な、適正な不動産価格の形成に寄与しています。

概要

土地鑑定委員会は、1969年（昭和44年）7月5日に設立されました。当初は建設省の所管でしたが、国土庁の発足に伴い同庁へ、さらに国土交通省の発足に伴い同省へと移管されました。委員会の事務は、国土交通省不動産・建設経済局地価調査課が担当しています。

主な業務

土地鑑定委員会の主な業務は、以下の通りです。

地価公示法に基づく業務:
地価公示法第12条に基づき、公示価格の決定などを行います。これにより、土地取引の指標となる価格が公表され、不動産取引の透明性が確保されます。
不動産の鑑定評価に関する法律に基づく業務:
不動産鑑定士の資格試験制度や不動産鑑定評価基準に関する業務を行います。これにより、不動産鑑定の質が維持され、公正な不動産評価が行われるようになります。

委員会構成

土地鑑定委員会は、専門的な知識や経験を有する委員によって構成されています。委員の定数は7名で、不動産の鑑定評価に関する事項や土地に関する制度について学識経験を持つ者が選任されます。委員の任期は3年で、再任も可能です。

委員の資格要件

委員には、以下の欠格事由が定められています。

破産者で復権を得ていない者
禁錮以上の刑に処せられた者

部会

委員会には、以下の部会が設置されています。

鑑定評価書小委員会
不動産鑑定士試験制度小委員会

これらの部会では、それぞれの専門分野に関する詳細な検討が行われています。

歴史

土地鑑定委員会は、地価公示制度の実施機関として発足しました。その後、不動産鑑定士審査会を吸収し、不動産の鑑定評価に関する法律に基づく権限も所管するようになりました。これにより、土地価格の公示と不動産鑑定評価の専門性が一元的に管理されるようになりました。

参考文献

不動産鑑定評価法令研究会『不動産鑑定評価法』ぎょうせい、2006年
日本不動産鑑定協会 編著 調査研究委員会鑑定評価理論研究会『新・要説不動産鑑定評価基準』 住宅新報社 2010年

外部リンク

* 国土交通省の土地鑑定委員会に関するページ

土地鑑定委員会は、不動産市場の健全な発展と国民の財産保護に重要な役割を果たしています。その活動は、適正な土地価格の形成と不動産鑑定評価の質の維持に不可欠であり、広く社会経済に貢献しています。

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