土屋利直

土屋利直の生涯

土屋利直（つちや としなお）は、江戸時代前期に活躍した大名であり、上総久留里藩の2代藩主として知られています。彼は、初代藩主である土屋忠直の長男として、慶長12年（1607年）に生まれました。藩主としての彼の役割は、数々の歴史的な出来事と共に進展しました。

藩主としての始まり

利直は慶長17年（1612年）、父の土屋忠直が亡くなると家督を継ぎ、わずか5歳で藩主となりましたが、幼少のために実際の政務は家臣たちに任せる状況でした。慶長20年（1615年）の大坂夏の陣に参加した際も、利直自身はまだ幼く、家臣を代理として派遣し、相模の小田原城および箱根関所の警備を任されていました。

徳川家との関係

利直の政治キャリアは、元和7年（1621年）から始まりました。この年、彼は2代将軍である徳川秀忠の近習となり、朝廷から従五位下、民部少輔の位を与えられました。彼はこの時期から、徳川家との密接な関係を築いていくことになります。また、寛永13年（1636年）や寛永19年（1642年）、慶安2年（1649年）には、大坂の加番に任じられるなど、重要な任務を多く受けました。

晩年と後継

利直の晩年は平穏でしたが、彼の政策や家族への影響は大きいものでした。延宝3年（1675年）4月24日、利直は69歳でこの世を去り、子の直樹が後を継ぎました。その後、利直の存在は藩の発展に大きく寄与したと考えられています。

新井白石との関係

また、利直は正徳の改革を推進した新井白石の父・正済の上司でもあり、彼に目付として仕えさせていました。利直は幼少期の白石を非常に可愛がり、「火の子」と称してその聡明さを認めていました。このように、土屋利直は単なる大名にとどまらず、後の時代に影響を与えた人物でもあるのです。

彼の生涯は、江戸時代の歴史を彩る重要な部分であり、土屋家の発展だけでなく、周囲の人々にも大きな影響を及ぼしたのです。

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