土屋隼

土屋隼（つちや じゅん）は、1902年に生まれ、1978年2月9日に亡くなった、昭和時代の日本の外交官です。最終的な位階は正三位でした。

土屋は静岡県出身で、東京府立中学の教諭を務めた後、1930年に東北帝国大学法学部を卒業しました。同年、外交官試験に合格し、外務省に入省。外交官としてのキャリアをスタートさせます。

初期には外交官補としてアメリカに勤務し、その後、1935年には情報部第2課、1940年には上海、1942年には調査局、そしてスウェーデンへと、様々な場所でその職務を遂行しました。第二次世界大戦終結後は、終戦連絡中央事務局総務部を経て、1950年には調査局長に就任。翌1951年12月には欧米局長へと昇進しました。

欧米局長時代には、1953年2月に接収解除貴金属及びダイヤモンド関係事件に関連し、衆議院行政監察特別委員会に証人として喚問されるという出来事がありました。この出来事は、土屋の外交官としてのキャリアにおいて、一つの転換点となりました。

その後、1954年4月にはニューヨーク総領事として赴任。そして、1957年3月には駐コロンビア大使、1961年3月には駐フィリピン大使、1963年1月には駐ギリシャ大使と、大使としてのキャリアを重ねました。各赴任先で、日本と派遣国との友好関係を築くために尽力しました。

1965年6月に依願退職し、外交官としての長いキャリアに幕を閉じました。1978年2月9日に亡くなり、その功績を称えられ、正三位が叙位されました。

土屋隼の生涯は、激動の昭和時代において、国際的な舞台で活躍した外交官の姿を象徴するものであり、その足跡は、日本の外交史において重要な位置を占めています。

参考文献

* 外務省外交史料館日本外交史辞典編纂委員会『新版 日本外交史辞典』山川出版社、1992年。

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