土田正光

土田 正光（つちだ まさみつ）について

1944年8月1日生まれの土田正光は、日本の囲碁界において著名な棋士の一人です。岐阜県岐阜市出身で、彼は囲碁に対する情熱と才能を若い頃から示し、その後の人生を囲碁に捧げました。

初期の経歴

土田は1953年頃、自宅近くの碁盤屋で大平修三九段の父、憲治から囲碁を学び始めました。1955年には岐阜県のアマチュア囲碁大会で数々のタイトルを獲得し、確固たる実力を示しました。1957年、彼は中学校入学と同時に木谷實九段の道場に入門し、プロ棋士としての道を切り開くことになります。1961年には正式に入段を果たし、以来、彼の囲碁人生が始まります。

キャリアと業績

土田は1972年に日本棋院岐阜支部を設立し、岐阜県における囲碁の普及に大いに貢献しました。また、彼は岐阜県の碁の発展にも寄与しており、多くの後進を育てることにも尽力しました。彼の門下には小県真樹九段や松岡秀樹八段など、数多くの有力な棋士がいます。

棋士としての彼の多くの業績には、1962年の大手合第2部優勝や1970年の王冠戦挑戦、そして1978年の中部最高位戦準優勝などがあります。特に1987年には王冠戦にも挑戦し、その名を広めました。彼は1979年に九段に昇進し、2005年に現役を引退するまで、43年間にわたりプロ棋士として活躍しました。

受賞歴

土田は数々の賞を受賞しています。1974年には棋道賞連勝賞を受賞し、1983年には土川賞、1990年には第11回普及功労賞、1992年には棋道賞の勝率第一位賞を獲得しました。1999年には岐阜新聞大賞文化賞を受賞し、彼の囲碁界への貢献が評価されました。

土田九段資料館

2007年には岐阜市に土田九段資料館が開設されました。この資料館は、土田が幼少期から収集してきた囲碁に関する様々な資料を展示しており、訪れた人々は彼の歴史やキャリアを深く知ることができる貴重な場所となっています。特に、若い頃の写真や入段時の新聞、全国勝率1位に輝いた際の賞状など、貴重な資料が多数展示されています。

政治活動

土田は囲碁界だけでなく、政治の世界にも挑戦しました。2019年には岐阜県議会議員選挙に無所属で立候補しましたが、最下位で落選しました。しかし、2021年には改革未来党から岐阜1区の候補として立候補を表明し、投開票では得票率2.23%で再び落選しました。これらの活動を通じて、地域社会への貢献を果たそうとしました。

最後に

2023年5月5日に土田正光九段は惜しまれつつこの世を去りましたが、彼の囲碁に対する情熱と功績は、今後も多くの人に影響を与え続けることでしょう。彼の足跡を辿りながら、囲碁の世界が将来にわたって発展していくことを期待しています。

もう一度検索