土肥一史

土肥 一史について

土肥一史（どひ かずふみ、1946年生まれ）は、日本における知的財産法の専門家で、学界および実務の両面で著名な法学者です。彼は一橋大学名誉教授を務めており、これまで福岡大学教授や一橋大学大学院国際企業戦略研究科の教授を歴任し、現在は日本大学にて教授職を継続しています。また、弁護士としても福岡県弁護士会に所属しています。

経歴

土肥教授は1970年に福岡大学法学部を卒業後、1975年には同大学の法学研究科で博士課程の単位を修得した後に退学しました。同年、福岡大学法学部に常勤講師として着任し、その後、助教授、教授と昇進していきました。1999年には一橋大学大学院国際企業戦略研究科の教授に就任し、2010年には日本大学大学院知的財産研究科の教授となりました。

さらに、同年に一橋大学名誉教授にも就任し、現在に至ります。土肥教授は1982年から1983年まで、ドイツのマックスプランク国際知的財産法研究所で客員研究員として在外研究を行いました。

学界での活動

学術界において土肥教授は、日本工業所有権法学会理事長や著作権法学会の理事など、多くの重要な役職を歴任してきました。2010年には文部科学省の文化審議会委員に就任し、その後2011年から2017年まで著作権分科会長として著作権法の見直しに貢献しました。また、衆議院における著作権法改正に関する審議では、専門家として意見を求められることもありました。

彼の貢献が評価され、2022年には文化庁長官表彰を受賞しています。

社会的活動

土肥教授は日本工業所有権法学会の第6代理事長を務め、著作権分野において重要な役割を果たしてきました。また、日本弁理士会の外部常議員として活動し、さらに日本弁理士会中央知的財産研究所の会員外研究員（主任）としても研究に従事しています。

主な著作

土肥教授は多数の著書を執筆しており、特に知的財産法に関する著作が多く存在します。代表的な著書には、『ケーブル放送と著作権法』（1995年、信山社）や、『知的財産法入門（第15版）』（2015年、中央経済社）などがあります。また、演習書として『演習ノート　知的財産法（第3版）』（2010年、法学書院）や、『商標法の研究』（2016年、中央経済社）なども手掛けています。

最近の研究成果として、外川英明、高松孝行、加藤暁子、藤田晶子の編著による論文集『知的財産法のモルゲンロート』（2017年、中央経済社）も挙げられます。

まとめ

土肥一史教授は、日本の知的財産法の発展に寄与した大変影響力のある学者であり、様々な分野での専門性を活かした活動を展開しています。法律と知的財産の交差点で重要な役割を果たし続けている彼の姿勢は、今後も多くの実務家や学生に影響を与えることでしょう。

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