退学

退学（たいがく）についての詳細

定義

退学とは、児童や生徒、学生が卒業や修了を待たずに学校を途中でやめること、または学校側がやめさせることを指します。英語での「expulsion」と訳されるこの言葉は、アメリカの教育制度では学校を完全に離れることだけではない場合もあります。

日本における退学

退学には複数の形式が存在し、いずれの場合も一定の手続きが必要です。ただし、自動退学の場合は手続きが不要なこともあります。例えば、義務教育を終えた後に中退した場合、その後に再入学しない限り、最終学歴は直前に在籍していた学校の卒業となります。さらに、大学中退の場合は最終学歴を高校卒業と記載することは学歴詐称となるため注意が必要です。

退学の種類

自主退学

自主退学は、本人または保護者の意思で行われるもので、自発的な理由や病気、経済的な理由などがあります。この場合は退学願を提出し、校長の許可が必要です。中途退学とも呼ばれます。

懲戒退学

懲戒退学は、本人に非がある場合に学校が強制的に退学させる形です。具体的には非行や犯罪、過度の留年が理由となります。この手続きは学校教育法に基づいて行われ、大抵は校長が判断します。

放校

放校は、懲戒退学よりも重い処分で、在校生の記録が削除されます。この処分は凶悪犯罪や法令違反によって行われ、復学は一切認められません。

自動退学

自動退学は、学校が統廃合や閉校されたときに適用されます。この場合、記録が残りますが、学校側が手続きを行います。例外として、特定の事情により除籍扱いとなることもあります。

中途退学と満期退学

中途退学は修了年限未満での退学を指し、満期退学は修了年限を超えて在学したものの卒業に至らず退学することを指します。この区別は各学校によって異なり、特に大学院においては様々な呼称が存在します。

退学を巡る背景

義務教育の場合

公立学校の児童・生徒には、懲戒退学は適用されませんが、転学が認められる場合があります。私立学校では懲戒退学が可能です。

高等学校以上の場合

学業不振やいじめを理由に自主退学が多発しており、特に1990年代以降は新たに学校に行かないニート層が増加しています。

世界の退学制度

中国

中国では出産を理由に退学処分が行われていたが、2007年に禁止されました。

イギリス

イギリスでは、退学は学校長の判断で行われ、後に審査委員会へ不服申し立てが可能ですが、覆ることは非常に稀です。

アメリカ

アメリカでは、義務教育においても停学や退学があり、「ゼロトレランス」という厳しい指導方針が取られています。最近では、より慎重に処分が行われるようになり、その数は減少傾向にあります。

おわりに

退学は教育システムの重要な一部であり、国や制度によって様々な形態や背景があります。学生や保護者がその背景を理解し、適切な選択ができるようになることが重要です。

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