土肥修平

土肥 修平 - 日本の巡回伝道者

生涯の概要

土肥修平（どい しゅうへい、1858年10月25日 - 1945年7月3日）は、明治から昭和にかけて活動した日本の著名なきよめ派の巡回伝道者です。幼名は儀次郎であり、備前岡山藩士である土肥典膳の長男として生まれました。幼少期には備前藩の普通学校で教育を受け、後に京都府の大学校にも遊学します。

教育の初期

土肥は1872年に大学校に進学しますが、わずか1年で大学校は廃止され、再び故郷に戻り普通学校に通います。その後、彼の人生に大きな影響を与える出来事が訪れるのです。1873年、神戸でアメリカン・ボードの宣教師D・C・グリーンによる英学校に入学し、英語の聖書講義を受けることで、初めてキリスト教と出会うこととなりました。この経験により、彼はキリスト教に対する強い興味を持つようになります。

キリスト教の信仰への道

1893年、土肥は東京市の木挽町バプテスト教会で洗礼を受け、教会員となります。教会入会後、彼は基督教書類会社に就職しますが、神への献身を目指して退職します。その後、1894年に彼は仲間とともに「ちいさき群」を結成し、桜田本郷町で共同生活をしながら伝道活動を行います。

松江バンドとの関わり

1895年、土肥は松江でB・F・バックストンの元で修養することとなります。「ちいさき群」に所属しながら、バックストンの指導を受けた土肥は、さらに伝道活動を深めることになります。彼は松江での半年間の修養を経て、より具体的なミッションに取り組むようになります。

同胞教会と聖公会

1897年に土肥は松江を離れ、同胞教会に移籍します。ここでは横綱町の同胞教会を支援し、1898年には万国警官ミッションにも関与します。その後、バックストンの紹介で新橋教館の主任として伝道活動を開始しますが、試験に失敗し、伝道師試補となります。それでも彼は教派の協力のもと、正教師の地位を得ることになります。

自給伝道者としての活動

最終的に聖公会からも独立し、自給伝道者として活動を始めました。東京渋谷に聖シオン会堂を建立し、全国各地で伝道活動を展開します。彼の活動には当時の著名な政治家や宗教者が関わりを持つようになり、多くの支持を集めました。しかし、その教義と独立性が問題視され、きよめ派内で「教会破壊者」として織り込まれることになります。

伝記と著作

土肥の業績は、彼の伝記「焼跡の釘」にて編纂され、後世に伝えられています。彼の生涯を通じた苦悩と信念は、多くの人々に影響を与えるものであり、教会活動における誠実な姿勢を示しています。

参考文献

• - 荒木寛二『バックストン』教会新報社、1982年
• - 山口幸子『ホーリネスの流れ』日本ホーリネス教団出版局、1999年

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