土肥健二

土肥 健二のプロフィールと野球人生

土肥健二（どい けんじ）は、1950年5月17日に富山県新湊市（現在の射水市）で生まれた元プロ野球選手です。彼のポジションは捕手と外野手であり、非常に多才な選手でした。土肥は高岡商業高校に進学し、3年生の1968年には「4番・捕手」として名選手の前田四郎とバッテリーを組み、甲子園に春と夏の両方で連続出場を果たします。春の選抜では名古屋電工との試合で2回戦敗退、夏の甲子園でも津久見高校に敗れるものの、彼は1回戦で本塁打を打つなどの活躍を見せました。さらに、夏の県大会では2打席連続の本塁打も記録しました。

その後、土肥は1968年のドラフトで4位指名を受け、ロッテオリオンズに入団します。プロ入り当初の1972年までの間、彼は主に捕手として出場する機会は少なく、打撃の実力を活かして外野手や代打として起用されることが多かったです。1973年からは、先輩でもある村上公康の控え捕手として一軍に定着します。そして1974年の日本シリーズでは、チームの優勝に貢献して多くの出場機会を得ました。土肥は中日との日本シリーズの中でも特に活躍し、10月17日の第2戦では3安打を記録するなど、強力なバッティングを披露しました。

その後も土肥は1975年から1978年にかけて村上と併用される形で出場し、1979年からは高橋博士とのレギュラー争いが始まります。1980年には49試合で打率.311という素晴らしい成績を残し、1981年には正捕手として104試合に出場しました。しかし1982年には袴田英利の台頭により出場機会が減少し、1983年に現役を引退することとなります。

土肥の打撃スタイルは「神主打法」として知られ、特に腕の使い方に優れた特徴がありました。その打撃フォームは後輩の落合博満にも強い影響を与え、素直にバットを送り出す独自のスタイルが評価されました。彼と落合は共にベンチでタイミングの取り方や打撃論に関する議論を交わすことが多く、互いにとって助け合いとなっていたのです。

現役引退後、土肥はロッテからコーチやスカウトとしてのオファーがありましたが、これを断り、髙岡カントリー倶楽部と小杉カントリークラブで勤務しました。また、富山サンダーバーズの野球塾で塾長として少年たちの指導にあたり、現在でも故郷の高岡で野球振興活動に積極的に取り組んでいます。彼のキャリアを通じて、土肥は地元に対する愛情を示し、次世代の選手たちに野球の魅力を伝え続けています。

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