高橋博士

高橋 博士について

高橋博士（たかはし ひろし）は、1946年に宮崎県宮崎市に生まれた元プロ野球選手であり、捕手、内野手、外野手として活躍しました。彼は右投右打のバッターであり、1964年から1973年までの間、登録名を「高橋 博」としてプレーを行いました。特筆すべきは、1974年9月29日に行われた南海ホークス戦において、NPB史上2人目となる全ポジションでの出場を達成したことです。

経歴

高橋は宮崎商業高校で捕手を務め、1963年の夏の甲子園県予選では清俊彦投手を擁する高鍋高を下し、夏の甲子園出場を果たしました。しかし、甲子園本大会では甲府商の強打者たちに阻まれ、2回戦で敗退しました。在学中には小川亨や山本真一らとともに全日本高校選抜チームとしてハワイ遠征にも参加しました。

1964年、南海ホークスに捕手として加入し、同年からサンフランシスコ・ジャイアンツ傘下の1Aタコマ・ジャイアンツに野球留学しました。1971年から1975年の時期には内野手としても登録され、特に1971年にはレギュラー遊撃手としてオールスターゲームにも選出され、自己初の規定打席にも到達しています。

その後、1972年には江本孟紀や佐野嘉幸とのトレードを経て東映フライヤーズに移籍。開幕から三塁手に抜擢され81試合に出場しましたが、怪我の影響もあり後半は出場機会を減少しました。1974年にはチーム社長の計らいで全ポジションでの出場を果たし、一塁手から投手まで守った試合では、投手としてわずかに登板したものの、無失点で抑えました。この試合はファンサービスの一環として実施されたもので、彼の多才な能力を示すものでした。

その後、高橋は1975年に正捕手として活躍し、再度規定打席に到達しましたが、翌年にはポジションを加藤俊夫に奪われることになりました。1977年にはロッテオリオンズへ移籍し、一塁手としても活動しながら、1980年には捕手として背番号「1」を着用して好成績を残しましたが、1982年には出場機会が減少し、契約のトラブルから現役を引退することとなります。

1983年1月にはロッテ球団からの解雇に対して不服を申し立て、選手会からの支援を受けながら訴訟を行いました。この経験が後にプロ野球選手会の労働組合結成運動につながる重要な出来事となりました。

引退後

引退後は神奈川県相模原市にて焼肉店とスナックを経営し、第二の人生を送っています。彼のプロ野球選手としての活躍は、今もなお多くの野球ファンの記憶に残り、全ポジション出場という偉業は特に称賛されています。

主な記録

• - 初出場：1965年8月11日
• - 全ポジションでの出場：1974年9月29日
• - 1000試合出場：1979年6月2日
• - オールスターゲーム出場：1回（1971年）

高橋博士のキャリアは、彼の多才な能力と野球に対する情熱を証明するものです。彼のような選手がいたことは、日本のプロ野球界においても貴重な存在だったと言えるでしょう。

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