村上公康

村上 公康（むらかみ きみやす）

村上公康は、1945年2月24日に愛媛県西条市で生まれた元プロ野球選手で、捕手として数々の名場面に登場しました。彼の野球人生は、輝かしい高校野球時代から始まり、プロ選手としてのキャリアを経て、解説者としても活躍しています。

経歴

村上は西条高校に通っていた1962年、3番・捕手として夏の甲子園に出場しました。その年、彼のチームは準決勝まで進出したものの、久留米商業高校に敗れました。しかし、岡山国体では久留米商を打ち破り、優勝を果たしています。卒業後は立教大学へ進学し、1964年からリーグでレギュラー捕手として活躍しました。その後、大学を中退した村上は1965年に日本楽器に入社し、都市対抗野球にも出場します。

1966年には西鉄ライオンズに入団し、1971年にかけて着実に成長を続け、一時は正捕手の座をつかみます。特に1969年には自己最多の14本塁打を記録しました。しかし、1970年には「黒い霧事件」という金銭授受に関する疑惑に巻き込まれ、一時的に野球活動を停止されました。それでも翌年には復帰し、1972年にはロッテオリオンズに移籍しました。

ロッテでの1974年にはリーグ優勝に大きく貢献し、日本シリーズでも全試合に出場しました。彼は受賞歴も豊富で、1974年にはベストナインとダイヤモンドグラブ賞を得ています。村上は、名投手・村田兆治のフォークボールをノーサインで捕球できる能力を持っていましたが、持病の膝の痛みが悪化したことから1977年に引退を決断しました。

引退後の活動

引退後、村上は東京12チャンネルのスポーツ番組で解説者として活躍しました。1978年には郷里の愛媛に戻り、スポーツ用品店の経営にも着手。また、新居浜市の少年野球チーム「新居浜スワローズ」では約7年間にわたり監督を務め、多くの若手選手の指導にあたりました。現在では技術顧問としても活動しており、野球界への貢献を続けています。

2005年には千葉ロッテマリーンズの開幕戦で、1974年の優勝メンバーとして始球式に登場しました。彼のプロ野球選手としての足跡は、今も多くの人々に親しまれています。

記録と表彰

村上はプロ野球選手として多くの記録を残しました。彼の初出場は1967年5月14日で、初打席、初安打、初打点も同日に記録しました。1968年には初本塁打を放ち、その後のキャリアでも安定した成績を収めました。オールスターゲームにも3回出場しており、背番号は入団当初の10から28に変わり、1977年まで使用しました。

村上公康の野球人生は、数々の栄光と共に絶えず新しい挑戦を追い求める姿勢に満ちたものであり、今でも多くのファンの記憶に残り続けています。

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