在日韓国民主統一連合

在日韓国民主統一連合とは

在日韓国民主統一連合（韓統連）は、日本に住む韓国人によって構成されており、祖国の民主化と統一を求める運動を行っています。彼らは「大韓民国の民主化と祖国統一」を標語に、在日韓国人の権利を守るための活動を展開しています。もともとは1989年に韓国民主回復統一促進国民会議（韓民統）として設立され、その後、組織名と活動内容が改編され現在の形となりました。団体の本部は東京都千代田区にあります。

歴史の背景

韓統連は、韓国の民主化運動を支持するために結成されました。その原点は、1961年の軍事クーデター以降、韓国国内で進行した政権の不正に対抗する動きにあります。特に、民団内での政治的な対立が背景にあり、民主派は新たに団体を結成し、運動を強化しました。1973年に設立された韓民統は、この流れの中で韓国国外の韓国人を結集する役割を果たしました。

金大中氏の指導のもと、韓民統は反政権運動を支持し、韓国国内での政治犯の釈放を求める活動を行いました。しかし1980年代には韓国の法律により、反国家団体として指定され、関係者の帰国が難しくなりました。その後、韓国が民主化を果たすと、韓統連は活動を祖国統一にシフトさせました。

活動の内容

韓統連の主な活動は以下の通りです：

• - 朝鮮統一問題の解決に向けた努力：統一に向けた具体的な提案として、連邦制を支持する活動を行っています。
• - 在日韓国・朝鮮人の権益確保：教育や文化の権利を守るために、朝鮮学校に対する補助金の存続を求める運動を実施しています。
• - 人権問題へのアプローチ：日本国内の人権問題や戦争と平和をテーマにした活動を行い、他の市民運動と連携しています。

彼らは特に教育活動に力を入れ、韓国語教室や朝鮮史教室を開講しています。また、年に一度開催される「統一マダン」では、幅広い層の参加者と共に文化交流を図っています。

現在の状況

1990年代に入ると、韓国政府が金大中政権下で団体のメンバーの帰国を一時的に許可する動きがありましたが、その後も政治情勢によって影響を受け続けました。彼らは社会の中で「反国家団体」として扱われており、韓国に戻ることは容易ではありませんでした。

しかし、文在寅政権下では韓統連メンバーの訪韓が可能となり、これまでの交流が再び進展する兆しを見せています。彼らは今後も、韓国の民主化と統一に向けた活動を続けていく意向を示しています。

地域組織と傘下団体

韓統連は東京を中心に、8つの地方組織を持ち、在日韓国人学生協議会や在日韓国青年同盟など、さまざまな関連団体とともに活動を展開しています。これらの団体は、それぞれ独自の活動を通じて在日韓国人の権利を守るための役割を果たしています。

最終的に、韓統連は在日韓国人の声を上げ、文化的、政治的な観点から韓国と日本の関係改善に貢献することを目指しています。

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