地球防衛企業ダイ・ガード

『地球防衛企業ダイ・ガード』は、1999年 10月5日から2000年 3月28日までテレビ東京系列で放送されたロボットアニメです。全26話で構成され、作品のキャラクター原案を担当した菅野博之によるコミカライズ版も併せて人気を博しました。この作品は、月刊エースネクスト（角川書店）で連載され、放送前から多くのファンに期待されていました。

概要

本作は、ビクターエンタテインメントのアニメ製作部門（現在のフライングドッグ）が、『エクセル・サーガ』や『人形草紙あやつり左近』と共に制作した作品であり、地上波の全日帯で初めて放送されたデジタル彩色による30分アニメの一つです。舞台は東京臨海副都心で、21世紀警備保障が管理するロボット「ダイ・ガード」を操縦するのは、一般企業で働くサラリーマンたちというのが特徴です。彼らは、過去の事件を背景に巨大な災厄「ヘテロダイン」に立ち向かうことになります。

物語のテーマは「サラリーマンがロボットで人類の平和を守る」ことであり、会社生活やキャラクター描写には、関連する他の作品からの影響が見受けられます。主なスタッフには、メカ設定をもつ高倉武史や、キャラクターデザインの石原満などが名を連ねています。さらに、作品内では一部同じ声優を使用しており、既存のアニメとの関連性を持たせています。

放送後には、追加のノベライズとしてシリーズが展開されるなど、アニメファンや中高生層をターゲットにしたメディアミックスも行われました。

あらすじ

物語は、2018年に発生した謎の破壊物体「ヘテロダイン」から始まります。国連安全保障軍（安保軍）の掃討戦が無力に終わり、東京上陸を防ぐためにOE兵器が用いられ、ヘテロダインは消滅。しかし、その後も安保軍はヘテロダインに備えて「ダイ・ガード」を建造します。

2023年になるとヘテロダインの再来はなく、ダイ・ガードは21世紀警備保障に引き継がれ、最初は無用の長物とされていました。ところが2030年10月5日、ヘテロダインが再び現れ、日常に戻ったパイロットたちは上司の制止を振り切ってダイ・ガードで立ち向かうことを決意します。

登場人物

パイロット

- 赤木駿介 (あかぎしゅんすけ)：本作の主人公で、ダイ・ガードのパイロットを夢見るサラリーマン。強い正義感を持ち、作戦中には斬新な判断を下すこともあります。
- 桃井いぶき (ももいいぶき)：ダイ・ガードの搭乗ナビゲーターで、データ解析を担当。家庭環境に悩みながらも、同僚との関係を築いていきます。
- 青山圭一郎 (あおやまけいいちろう)：ダイ・ガードの動力機関を担当するエンジニア。常に冷静沈着で、サラリーマンたちの動きにハラハラしながらも支える役割を果たします。

広報2課のOLたち

- 大山紀子 (おおやまのりこ)：28歳で広報2課のOL。部署の最年長ながら、赤木に対する恋心があり、平和への意識も高いです。
- 入江静香 (いりえしずか)：無口で何を考えているかわからないが、お茶目で少し興味深い一面も持つOL。
- 谷川風花 (たにがわふうか)：ムードメーカー的存在で、噂話が大好きな性格。

スタッフと音楽

本作は、原作・アニメーション制作がXEBEC、監督が水島精二、シリーズ構成は志茂文彦が担当しています。音楽は田中公平と川井憲次が手掛け、オープニングテーマやエンディングテーマも広く親しまれています。

動画配信とメディア展開

放送後は将来的にバンダイチャンネルなどでビデオ・オン・デマンド配信が開始され、様々なプラットフォームでも視聴可能となっています。また、各種ゲームや特典CDなど、関連商品によって人気は依然として続いています。

『地球防衛企業ダイ・ガード』は、そのユニークなテーマとキャラクターたちが魅力の一つであり、今なおファンの心に残る名作として評価されています。

もう一度検索