地球ZIG ZAG

地球ZIG ZAGの全貌

『地球ZIG ZAG』は、1989年10月1日から1994年3月27日まで、TBS系列で放送された記録的な旅・紀行・ヒューマンドキュメンタリー番組です。全224回にわたって毎週日曜日の午前11時から30分間放送され、多くの視聴者に愛されました。この番組は、毎日放送とテレビマンユニオンの共同制作であり、東レの一社提供でもありました。

番組のスタイルと内容

この番組の特筆すべき点は、視聴者から募った一般人が、約1週間の間に海外の町や村、島で生活し、現地の人々と交流を深めるというユニークな形式です。彼らは様々な体験や修行を行い、帰国後にその体験をスタジオで報告します。これにより、観覧者は異文化を身近に感じることができる仕組みが作り上げられました。これまでに、後に有名になるサッカー選手の三浦知良なども、当番組を通じて早くから取り上げられることとなりました。

組織体制と呼称

主体的な参加者である報告者は「隊員」と呼ばれ、番組内の司会者は「隊長」および「副隊長」と称されます。スタジオには毎回1名から2名のゲストも招かれ、様々な視点からの討論や情報交換が行われました。このような構造は、後に続く『世界ウルルン滞在記』に継承され、放送のスタイルに大きな影響を与えました。

音楽とナレーション

番組のテーマ音楽は作曲家小笠原寛（現在の名は手使海ユトロ）が手掛け、VTR中のナレーションは池田秀一によって行われました。番組冒頭には「ZIGZAGとは、地球を駆ける若者達の足音」という印象的なナレーションが流れ、全体の雰囲気を一層引き立てました。

隊員と訪問国

番組では、計58ヵ国・地域において活動が行われ、多くの異文化体験が視聴者に提供されました。最終回時点での隊員数は215名に達し、うち数人は再訪問を果たすなど、視聴者から高い評価を得ました。また、番組には131名のゲストが出演し、最も多く登場した篠原勝之は21回、加納典明は14回との記録があります。

番組の影響

『地球ZIG ZAG』のユニークな形式やノスタルジックなテーマは、後に放送された『世界ウルルン滞在記』の基礎となりました。本番組は、視聴者に海外の多様な文化や人々との交流を楽しむ機会を提供し、テレビの旅番組に新たな展開をもたらしたと言えるでしょう。

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