坂井兵吉

坂井兵吉（さかい へいきち）は、1876年（明治9年）2月15日に三重県で生まれ、1953年（昭和28年）8月24日に亡くなった、大日本帝国陸軍の軍人です。最終階級は陸軍少将でした。

軍歴

1897年（明治30年）に陸軍士官学校を第9期生として卒業し、軍人としてのキャリアをスタートさせました。その後、着実に昇進を重ね、1921年（大正10年）7月には陸軍歩兵大佐に昇進し、堺連隊区司令官に任命されました。さらに、1923年（大正12年）8月には歩兵第37連隊長に就任しました。1926年（大正15年）3月2日には陸軍少将に進級しましたが、同日に待命となり、同年3月22日には予備役に編入されました。この時点で、坂井兵吉の軍人としての活動は一旦区切りを迎えることとなりました。

その他の出来事

戦後の1947年（昭和22年）11月28日、坂井兵吉は公職追放の仮指定を受けました。これは、戦時中の軍人としての活動が、戦後の社会において問題視された結果でした。

親族

坂井兵吉の息子である坂井直（さかい ただし）もまた、軍人として活動しました。陸軍歩兵中尉の階級にまで昇進しましたが、二・二六事件に関与したことで知られています。父の坂井兵吉は、息子である坂井直の起こした事件をどのように感じていたのか、詳しい記録は残されていません。

まとめ

坂井兵吉は、明治から昭和にかけての激動の時代を軍人として生きた人物です。陸軍少将まで昇進し、連隊長などの要職を歴任しましたが、晩年は公職追放を経験するなど、時代の波に翻弄された一面も持ち合わせていました。また、息子が二・二六事件に関与するなど、その家族にも様々な出来事がありました。

参考文献

福川秀樹『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。
外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。

もう一度検索