坂口登

坂口登の生涯と業績

坂口登（さかぐち のぼる、1899年1月16日 - 1979年2月24日）は、長野県更埴市の市長として地域の発展に尽力した日本の政治家です。彼は医師としての経歴を持ちながら、政治の世界でもその力量を発揮しました。

学歴と初期の仕事

坂口登は長野県埴科郡屋代町（現在の千曲市）で生まれました。彼は東京慈恵会医科大学の医学部に進学し、卒業後は同大学の附属病院で研修を受けました。その後、東京金杉病院に勤務した後、樺太鵜城で開業し、さらに満鉄病院でも経験を積みました。1932年に故郷に戻り、家業である医院を継承し、地域医療に貢献することになります。

政治活動の開始

坂口は1947年に日本社会党から長野県議会議員に当選します。政界入りを果たしますが、1949年には衆議院議員総選挙に出馬し、長野県第1区から立候補しました。しかし、この選挙では落選してしまいました。その後、政治活動は続くものの、1971年に無所属で参議院議員の選挙に立候補しますが、再度落選します。

市長としての業績

坂口は1967年に三度目の市長選挙で当選し、更埴市の市長に就任します。在任中には、地域のインフラ整備や公衆衛生の向上に貢献しました。特に、塵芥処理施設の設置や千曲衛生組合の設立、長野県営水道による給水事業の推進などが挙げられます。しかし、彼の市長としての活動は順風満帆ではありませんでした。

市議会との対立が度々発生し、特に助役の解任が議会との緊張を引き起こしました。1969年12月には不信任案を可決した市議会を解散させますが、その後の選挙では前市議たちが再選を果たし、1970年に辞表を提出します。辞表は一旦保留されるも、再度不信任案が可決される結果となり、坂口は市長職を失うことになりました。

晩年と死去

坂口は市長職を退いた後も地域活動に関わり続けましたが、政治の舞台からは距離を置くこととなります。1979年に死去し、彼の死後には従六位に叙され、勲五等瑞宝章が追贈されました。坂口登の業績は長野県の政治史の中で重要な位置を占めており、彼が市政に残した足跡は地域の発展に寄与するものでした。彼の姿勢と努力は、今でも地域住民によって記憶されています。

参考文献

• - 『日本の歴代市長 第2巻』歴代知事編纂会、1984年。
• - 『長野県歴史人物大事典』郷土郷土出版社、1989年。
• - 『国政選挙総覧：1947-2016』日外アソシエーツ、2017年。

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