坂根準三

坂根準三（さかね じゅんぞう）

坂根準三は、1888年（明治21年）1月に生まれ、1945年（昭和20年）10月10日に亡くなった日本の外交官です。彼の生涯は、明治、大正、昭和という激動の時代を駆け抜け、国際社会における日本の存在感を高めることに貢献しました。

生い立ちと初期のキャリア

坂根準三は東京府（現在の東京都）の出身です。1913年（大正2年）に高等文官試験に合格し、1915年（大正4年）には東京高等商業学校（現在の一橋大学）を卒業しました。この学校での学びは、彼の後の外交官としてのキャリアの基礎を築いたと言えるでしょう。1917年（大正6年）には、外交官及領事官試験に合格し、外交官としての道を歩み始めました。

外交官としての活躍

最初の赴任地はイギリスで、領事官補として経験を積みました。その後、リヴァプール領事、外務事務官・通商局監理課勤務兼特許局事務官、通商局第二課長兼農林書記官、アントウェルペン領事などを歴任しました。これらの経験を通じて、彼は外交官としての専門知識とスキルを磨いていきました。

1927年（昭和2年）には漢口総領事となり、その後、青島総領事に転任しました。中国におけるこれらの任務は、当時の複雑な国際情勢の中で、日本の国益を守る重要な役割を果たしました。1935年（昭和10年）に一時休職しましたが、1937年（昭和12年）に復職し、サンパウロ総領事としてブラジルに赴任しました。これらの多様な地域での経験は、彼の国際感覚をさらに深めたと考えられます。

そして、1940年（昭和15年）には、駐コロンビア公使に就任しました。この役職は、彼が長年培ってきた外交手腕を遺憾なく発揮する場となりました。コロンビアは、当時、国際社会において重要な位置を占めており、この地での彼の活動は、日本とコロンビアの関係を深める上で重要な役割を果たしました。

退官後

外交官を退官した後は、天津日本商工会議所理事を務めました。これは、彼が外交の舞台を退いた後も、日本と国際社会の発展に貢献しようとした証と言えるでしょう。

栄典

1940年（昭和15年）8月15日には、紀元二千六百年祝典記念章を授与されました。これは、彼の長年の功績が認められた証と言えるでしょう。

まとめ

坂根準三は、激動の時代を外交官として生き抜き、国際社会における日本のプレゼンスを高めることに貢献しました。彼の生涯は、現代の私たちにとっても、国際社会における日本の役割を考える上で、多くの示唆を与えてくれます。

参考文献

人事興信所編『人事興信録 第13版（上）』人事興信所、1941年。
人事興信所編『人事興信録 第14版（上）』人事興信所、1943年。

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