坂部三次郎

坂部三次郎について

坂部三次郎（さかべ さんじろう、1923年5月16日 - 2001年2月3日）は、京都府出身の実業家であり、変光星観測者としても知られています。他にも、東京理科大学の第4代理事長や、ダイニックの元代表取締役社長・会長を務め、さらにはダイニックアストロパーク天究館を創設しました。彼は、科学と技術の発展に重きを置く生活を送った人物でした。

生い立ち

坂部は1923年に京都市で生まれました。彼は幼い頃から数学や物理に興味を持ち、1943年には東京物理学校（現・東京理科大学）に進学し、数学科を卒業しました。その後、1944年に日本クロス工業に入社し、彼の実業家としてのキャリアが始まります。

実業家としての経歴

坂部は1950年に取締役に就任し、1962年には代表取締役に昇進しました。彼は企業内で数々の改革を導入し、業績を飛躍的に向上させました。1982年には中央公害対策審議会の委員や公害健康被害補償協会の評議員にも就任し、環境問題への関心が高いことを示しました。さらに、1986年には京都環境保全公社の代表取締役社長に就任し、地域環境保全に尽力しました。

学術活動

坂部が観測者としても名を馳せたのは、彼の天文学に対する情熱によるものです。彼は変光星の観測に取り組んでおり、その知識と経験を生かして多くの成果を上げました。特に、彼の助言により、洛陽という小惑星（5825番）が名付けられました。また、彼の故郷である京都府亀岡市に因んで名付けられた亀岡という小惑星も存在します。

教育者としての側面

1997年には東京理科大学の第4代理事長に就任して教育の現場に携わり、未来を担う若者たちの教育に貢献しました。彼の日々の活動は、技術の向上や人材育成を目指し、学問と産業界をつなぐ重要な役割を果たしました。

著作活動

坂部は著者としても活動をしており、1993年には『わが心の望遠鏡』を発刊、2002年には自伝『星明かり燦々 ：坂部三次郎自伝』を出版しました。これらの著作は、彼の人生哲学や観測者としての視点が色濃く反映されており、読者にとって貴重な教訓やインスピレーションを与える内容となっています。

最期

坂部三次郎は2001年に79歳でこの世を去りました。彼は生涯を通じて実業、教育、天文学において多大な影響を与え、後の世代に多くのことを遺しました。彼の功績は、今もなお彼の関わった分野でその影響を感じさせています。

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