城山八幡宮

城山八幡宮の概要

城山八幡宮（しろやまはちまんぐう）は、愛知県名古屋市千種区城山町に立地する神社で、戦国時代の織田氏の末森城跡に建てられています。この神社は歴史的な背景をもつ場所にあり、空堀も残っています。

歴史

この八幡宮の創建年代については明確な記録は残っていませんが、創建は現在の千種区春里町の南端にあたる「楠」と呼ばれる地域で行われたと考えられています。近年の研究によると、永禄年間（1558年 - 1570年）には天野重次によって社殿が修築されたとされています。

また、城山には天文17年（1548年）に織田信秀が末森城を築き、その後、織田信行により天文22年（1553年）には城内に白山社が設立されています。1908年（明治41年）には白山社が八幡宮に合祀され、その後、末森村に所在していた浅間社、山神社、一ノ御前社も合わせられました。1945年には白山社の旧地を氏子らが寄進し、八幡宮の所有地となり、1936年（昭和11年）には城山に遷座されました。1956年（昭和31年）には、城山八幡宮という名称に改められました。

祭神

この神社では、主な祭神として譽田別命、息長帯比賣命、帯中津日子命が祀られており、合祀神として木花開耶媛命、大山祗神、菊理媛命、伊邪那岐命、伊邪那美命などの神々もお祀りされています。

境内の特徴

連理木

城山八幡宮の境内には、「連理木（れんりぼく）」と呼ばれる御神木があります。この木は中部地方で最大級のアベマキの一種で、幹周りが3.53メートル、根周りが4.30メートル、樹高は15メートルを超えます。この木は一度分かれた幹が再び繋がって成長しており、古くから吉兆とされてきました。人々は夫婦円満や縁結びの象徴としてこの木を信仰しています。

交通アクセス

公共交通機関

名古屋市営地下鉄の東山線を利用し、覚王山駅または本山駅で下車すると、徒歩で約5分ほどでアクセスできます。

自動車

名古屋市では珍しい「警笛鳴らせ」の標識が周囲に設置されており、勾配のあるカーブにつながる部分では視界が悪いため、通行車両は標識に従い警音器を鳴らして合図する必要があります。

その他の特徴

毎月第3日曜日には「鎮守の杜のマーケット」と呼ばれるフリーマーケットが開催され、多くの人々が集まります。また、作家の城山三郎のペンネームもこの地域から取られています。

さらに、「恋の三社めぐり」というイベントがあり、山田天満宮や高牟神社とともに恋愛成就の巡礼スポットとして知られています。初めは桜花学園高校のクラブ活動から発展し、後にJR東海のウオーキングイベントとして広まりました。

この神社の境内には、青石や赤石といった御石を使用した特別な願い事をするための「水みくじ」や、天然石を使って自分だけのお守りを作る「叶守」など、度々訪れる参拝者の目を引く多彩な活動が用意されています。

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