城番町

城番町（じょうばんちょう）

城番町は、かつて愛知県名古屋市東区に存在した地名です。現在では、筒井三丁目に位置する細長い城番公園にのみ、その名残をとどめています。この地名は、江戸時代にこの地域に城代組同心の屋敷が45軒も並んでいたことに由来します。彼らは「御城代」と通称されており、その名残として「城番」という地名が付けられました。

歴史

町名の由来

城番町の名前は、江戸時代にこの地に多く住んでいた城代組同心に由来します。この地域には、城代組同心の屋敷が45軒並んでおり、彼らは「御城代」と呼ばれていました。当時、日置にも「城代町」という地名が存在したため、重複を避ける目的で、この地域は「城番」という名前が付けられたと言われています。

沿革

1878年（明治11年）12月28日 - 北城番小路、南城番小路、養老小路が統合され、名古屋区城番町として誕生しました。
1889年（明治22年）10月1日 - 名古屋市の成立に伴い、名古屋市城番町となりました。
1908年（明治41年）4月1日 - 東区の成立に伴い、東区城番町となりました。
1942年（昭和17年）10月20日 - 一部が東区車道町に編入されました。
1981年（昭和56年）9月13日 - 全域が東区筒井三丁目に編入され、城番町という地名は消滅しました。


城番町は、明治時代から昭和時代にかけて存在した町であり、その歴史は名古屋の変遷を物語る一例と言えるでしょう。現在はその名残を城番公園に見るのみですが、かつての町名が示す歴史的背景は、現代にもその記憶を伝えています。

参考文献

「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典 23 愛知県』角川書店、1989年3月8日。ISBN 4-04-001230-5。
名古屋市計画局『なごやの町名』名古屋市計画局、1992年3月31日。

関連項目

名古屋市の地名

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