城西団地

城西団地（じょうせいだんち）

福岡市城南区に所在する地名であり、かつては都市再生機構（UR）が管理する住宅団地の名称としても用いられていました。現在の行政地名として「城西団地」が使われており、住居表示も実施済みです。面積はおよそ2.38ヘクタールで、2023年5月末時点の人口は645人です。郵便番号は814-0105となります。

地理

福岡市の中心市街地である天神地区から西南西へおよそ3.7キロメートルの距離にあり、城南区の北部に位置しています。北側は鳥飼七丁目、東側は別府三丁目に接し、南側および西側は別府四丁目と隣接しています。このエリアの土地利用は、一部に幼稚園がある以外は、その大部分が都市再生機構によって開発・管理される住宅団地によって占められています。

都市計画

福岡市が定める「福岡市都市計画マスタープラン」においては、城西団地は地下鉄七隈線の六本松駅や別府駅を中心とする「地域拠点」の西側外縁部に位置づけられています。交通ネットワークの観点では、町域に直接接する幹線道路はありませんが、南へ約60メートルの位置には都市の骨格を形成する国道202号（別府橋通り）が、北へ約50メートルの位置には幹線道路である福岡市道鳥飼藤崎線が通っています。これらの主要道路沿いは、商業・業務・サービス施設や中高層マンションなどが連なる「都市軸」や「沿道軸」として位置づけられています。

土地利用の方針としては、大規模な住宅団地を含む中高層または高層住宅で構成される住宅地として、「中高層住宅ゾーン」に位置づけられています。このゾーンでは、良好な住環境の保全・形成、緑化の推進に加え、大規模団地の老朽化への適切な対応がまちづくりの重要な視点とされています。用途地域に関しては、町内を通る福岡市道別府82号線の中心線から概ね50メートルの範囲が第一種住居地域に指定されており、その他の区域は第一種中高層住居専用地域となっています。

語源

「城西団地」という地名の「城西」の部分は、福岡城跡の西方に位置することに由来すると考えられています。

歴史

現在の城西団地という地名は1968年（昭和43年）に定められました。それ以前は、福岡市草ヶ江本町一丁目から四丁目の一部であった区域です。この区域は、かつては東・南・西の三方を鳥飼に囲まれていましたが、住宅団地の整備に伴う団地特例の住居表示が実施されたことにより、周辺地域から独立した地名として成立しました。

交通

道路
町域内には幹線道路に指定されている市道はありませんが、近隣には重要な道路が複数通っています。

国道202号（別府橋通り）: 町域の南約60メートルを通る主要国道で、都市の骨格をなしています。
福岡市道鳥飼藤崎線: 町域の北約50メートルを通る幹線一級市町村道です。
福岡市道別府82号線: 町域の北側を通る道路で、かつて筑肥線（博多駅～姪浜駅間）の一部として利用されていた路線の跡地を整備・拡幅してできた経緯があります。この道路は、同様に整備された東側の福岡市道博多駅鳥飼線と西側の福岡市道鳥飼姪の浜線を結ぶルートの一つを構成しています。この道路と、そのすぐ北側（わずか40メートル程度）を並行して走る福岡市道鳥飼藤崎線は、福岡市の「都心部」と「広域拠点」や「地域拠点」を結ぶ交通ネットワークの一部を担っています。

また、町の中央部を南北に縦断する市道城西団地162号線および163号線は、南側の別府四丁目を経由して、約60メートル南にある国道202号に接続しています。

鉄道
町域の東方には福岡市地下鉄七隈線が運行しており、最寄りの駅は町外に位置しますが、別府駅（道程約0.4～0.6キロメートル）が利用可能です。また、町域の北方には福岡市地下鉄空港線が通っており、最寄りの西新駅は町外ですが、道程約1.3～1.5キロメートルとなっています。

バス
西日本鉄道株式会社が運行する西鉄バスの路線が近くを通っており、町域外に最寄りのバス停留所があります。

主な施設

公共・公益施設: 町の中央部、市道城西団地162号線・163号線と市道別府85号線の交差点の四隅には、それぞれ「四季の広場」と呼ばれる街角広場が設けられています。
住宅: 都市再生機構による賃貸の共同住宅「アーベインルネス城西」が、エリアの主要な住宅施設となっています。
学校: 町内には中村学園大学付属あさひ幼稚園があります。公立の小中学校は町内にはありませんが、校区としては福岡市立別府小学校と福岡市立城南中学校に指定されています。

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