埼玉東部消防組合

埼玉東部消防組合の概要

埼玉東部消防組合（さいたまとうぶしょうぼうくみあい、埼玉東部消防組合消防局）は、埼玉県の加須市、幸手市、白岡市、杉戸町、久喜市、宮代町の4市2町によって構成される消防機関です。この組合は一部事務組合として設立され、広域消防業務を担っています。

設立の背景

埼玉県では、消防の広域化を進めるための計画が進行中です。具体的には、県内の36の消防本部を7つのブロックに再編成する計画があり、その中で久喜市を中心とした第7ブロックが形成されています。続く協議を経て、2013年4月1日には加須市消防本部、幸手市消防本部、白岡市消防本部、杉戸町消防本部、そして久喜地区消防組合が統合され、埼玉東部消防組合が誕生しました。なお、蓮田市消防本部と羽生市消防本部も第7ブロックの一部だったものの、後に協議会から離脱しています。

組織の規模

埼玉東部消防組合は、約320.54平方キロメートルの管轄エリアを抱え、631名の職員が在籍しています（2021年4月1日現在）。組合内には6つの消防署に加え、7つの分署、1つの出張所、さらに1つの救急ステーションが設けられています。これにより、地域の防災と救急に即応できる体制が整っています。

主な活動と沿革

2013年以降、埼玉東部消防組合はさまざまな重要な活動を行ってきました。設立当初の同年7月には、伊藤園との間で災害時の救援物資提供に関する協定を締結し、11月には埼玉県レッカー事業協同組合と災害支援活動についての協定を結びました。

2014年には、加須消防署が新庁舎に移転し、旧庁舎では指令分室としての機能が維持されました。消防指令センターは2015年に本部に集約され、高機能指令センターとして運用されるようになりました。また、同年11月には、総務省消防庁より津波・風水害対策車両を無償で貸与されることになり、その運用も開始されました。

加えて、久喜消防署の特別救助隊は2016年に高度救助隊へと格上げされ、県内での特別機動援助隊（埼玉SMART）に登録されました。2019年には杉戸消防署の救助隊が廃止され、2020年には宮代消防署中島出張所が杉戸消防署に統合されました。

地域連携と設備

埼玉東部消防組合は、地域の消防機関との相互援助システムを構築し、さまざまな協定を結んでいます。これには、東北自動車道や首都圏中央連絡自動車道間の消防相互応援協定が含まれています。また、鉄道災害の際には鉄道事業者と連携を取る協定も整えており、地域住民の安心・安全を確保するために努力しています。

さらに、2022年には救急ワークステーションを埼玉県済生会加須病院内に開設し、地域医療との連携を深めています。こうした取り組みを通じて、埼玉東部消防組合は安心して暮らせる地域づくりを目指しています。

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