堀川隆延

堀川 隆延（ほりかわ たかのぶ）は、1973年7月22日に宮崎県延岡市で生まれた日本の元ラグビー選手であり、現在は指導者として活動しています。選手時代は主にスタンドオフ（SO）やフルバック（FB）のポジションでプレーし、その正確なパスとキックでチームに貢献しました。

彼のラグビーキャリアは、早稲田大学に入学し、同大学のラグビー部で始まった1994年に遡ります。大学での活躍を経て、1997年にはヤマハ発動機へ入社し、同社ラグビー部（現在の静岡ブルーレヴズ）の一員となりました。選手として、1998年の関西Aリーグ1部昇格や、2002年の同リーグ優勝といったチームの重要な節目において、その能力を発揮し、貢献を果たしました。これらの経験は、後の指導者としての基盤を築く上で invaluable な財産となったと言えるでしょう。

2005年に現役生活に終止符を打った後、堀川氏はチームのマネージャー（主務）として新たな役割を担います。そして翌2006年には、早くもチームの指揮官として、ヤマハラグビー部の監督に就任します。これが彼の監督としての最初の期間（第1期）となり、2008年までチームを率いました。

2009年には監督の座をケビン・シューラー氏に譲り、社業に専念することとなりますが、同時期に早稲田大学の監督であった中竹竜二氏からの要請を受け、週末を中心に母校のバックスコーチとしても活動し、後進の指導にあたりました。

その後、リーマン・ショックの影響による会社の業績悪化に伴い、チームの強化規模が縮小され、プロ契約が廃止されるという事態が発生します。これを受け、当時社員であった堀川氏が再びチームの監督として復帰することとなりました。これが彼の監督としての第2期となります。

2011年、早稲田大学の先輩であり、後に日本代表監督も務めた清宮克幸氏がヤマハの監督に就任するにあたり、堀川氏はバックスコーチとしてチームに残ることを選択します。一般的に監督からコーチへの異動は降格人事と見なされがちですが、彼は清宮氏のラグビーを間近で学びたいという強い思いから、その要請を二つ返事で快諾したと伝えられています。このエピソードは、彼の指導者としての探求心と、ラグビーに対する情熱をよく表しています。

バックスコーチとしてチームを支えた後、2014年にはヘッドコーチへと昇格し、チームの戦術構築や指導において中心的な役割を担うようになります。さらに2018年には、ヤマハでのヘッドコーチ職と兼任する形で、日本代表候補選手を育成するための「ナショナル・デベロップメント・スコッド」のヘッドコーチにも就任し、日本ラグビー全体の強化にも貢献しました。

そして2019年、堀川隆延氏はヤマハラグビー部の監督として、自身3度目となる就任を果たしました。現在は、ジャパンラグビーリーグワンに所属する静岡ブルーレヴズの監督として、チームを牽引し、日本のトップリーグで戦っています。選手、マネージャー、監督、コーチ、ヘッドコーチと、多様な視点からチームとラグビーに関わってきた彼の経験は、現在のチーム運営においても大きな強みとなっていることでしょう。

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