堀田ありさ

堀田 ありさ

堀田 ありさ（ほった ありさ）氏は、1996年12月30日に岐阜県関市で生まれた日本の元女子プロ野球選手です。現役引退後はアマチュア選手として活動を続け、女子野球界で多岐にわたる役割を担っています。

野球との出会いとアマチュア時代

堀田氏が野球を始めたのは小学校1年生の時。地元のスポーツ少年団に参加したのがきっかけでした。当時のチームメイトのほとんどは男子でしたが、体を動かすことが好きだった彼女は、瞬く間に野球の魅力に取り憑かれていきました。中学校に進学してからも野球への情熱は冷めることなく続けられ、2年生の時には女子プロ野球リーグの存在を知り、強い関心を抱くようになります。

しかし、進学した関市立関商工高等学校には女子硬式野球部がありませんでした。野球を続ける道を模索した結果、ソフトボール部に入部することを決意。ソフトボールでも持ち前の運動能力を発揮し、国体に出場した際にはサヨナラホームランを放つなど、勝負強い打撃を見せました。高校卒業を控えた時期に女子プロ野球の入団テストに挑戦しましたが、この時は惜しくも合格を掴むことはできませんでした。

プロ入りへの道を一度閉ざされた堀田氏は、至学館大学短期大学部へ進学。大学では講義を受けながら、野球の練習に励み、夜は居酒屋でアルバイトをするという多忙な日々を送りました。プロになる夢を諦めきれず、2016年8月に再び入団テストを受けましたが、結果は再び不合格。しかし、ここで立ち止まることなく、同年10月に3度目のテストに臨みました。この時は「もし合格できなかったら、野球を離れて就職しよう」という覚悟を持って挑んだと言います。その強い意志が実を結び、見事合格を果たしました。

女子プロ野球での活躍

2017年、念願だった女子プロ野球リーグの門を叩き、愛知ディオーネに入団しました。プロの舞台では主に投手として活躍。着実に経験を積み、プロ入り2年目となる2018年には、その才能が開花。リーグの最高勝率投手賞に輝くなど、チームの中心選手として貢献しました。

しかし、2019年11月1日、所属する女子プロ野球リーグを今シーズン限りで退団することが発表されました。リーグを取り巻く状況が変化する中で、彼女自身も新たな道を模索することになります。

チーム創設と女子野球の発展へ

プロ野球退団後の2020年2月、堀田氏は愛知県一宮市に新たな拠点を築きました。自身が代表となり、アマチュアのクラブチーム「東海NEXUS」を創設したのです。このチームでは、選手としてプレーを続ける傍ら、運営にも携わり、後進の育成や女子野球の普及・発展にも力を注いでいます。自らの経験を活かし、選手たちが野球に打ち込める環境を作り出すことに情熱を燃やしています。

選手としての実力は衰えることなく、2023年には野球日本代表である「侍JAPAN女子代表」のメンバーに選出されました。アマチュアの舞台で培った経験と、プロ時代に磨いた技術を携え、国際舞台でも活躍を見せています。

主な記録

初登板: 2017年4月19日、対京都フローラ戦。5回裏に2番手として登板し、2イニングを無失点に抑えました。
初奪三振: 2017年7月29日、対京都フローラ戦。5回表、京都フローラの中野菜摘選手から空振り三振を奪いました。
初勝利: 2018年8月20日、対埼玉アストライア戦。先発として登板し、6イニングを1失点に抑え、勝利投手となりました。

背番号

16: 2017年 - 2019年（愛知ディオーネ）
* 18: 2020年 - （東海NEXUS、侍JAPAN女子代表など）

堀田ありさ氏は、幾多の困難を乗り越えてプロの扉を開き、選手として最高勝率投手という輝かしい実績を残しました。プロ退団後も女子野球への情熱を失わず、自らチームを創設して選手兼指導者として活動を続け、さらには日本代表としても活躍するなど、女子野球界において多大な貢献を続けています。

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