堀直清

堀直清の生涯と業績

堀直清（ほり なおきよ）は、安土桃山時代から江戸時代前期にかけて活躍した武将で、大名としての地位を持っていました。彼は堀直政の長男として、天正元年（1573年）に誕生しました。直清は堀家の伝統を引き継ぎ、特に父の直政の名代として三条城主の地位に就き、様々な戦乱においてその脚光を浴びます。

直清は、堀宗家の当主である堀秀治と忠俊に仕え、彼らの信任を受けながら日々の務めを果たしていました。特に慶長5年（1600年）の関ヶ原の戦いにおいては、父と共に東軍に所属し、越後の地で上杉氏の残党による一揆を鎮圧するために精力的に活動しました。その結果、8月4日には上杉方の攻撃を奮闘して退け、多くの敵を打ち取る功績を残しました。また、9月8日には会津の兵と共に出陣し、武勇を発揮して敵将を討ち取り、徳川秀忠から称賛されることとなります。

慶長13年（1608年）、直清は父の死を受けて三条5万石の城主となり、堀家の執政職を引き継ぎました。しかし、慶長15年（1610年）には家族間での争いが勃発しました。彼の弟である直寄は、直清を徳川家康に訴えるという行動に出て、兄弟間の不和が顕在化しました。この年には直清も幼君である忠俊に訴えて直寄を追放しましたが、直寄はこれに不満を持ち江戸に移り、幕府に訴訟を起こします。

その後、忠俊、直清、直寄、さらには親族の利重らが駿府に呼び出され、家康による裁定が下されました。直清は浄土宗と日蓮宗の間で宗論を行い、敗北した浄土宗の僧侶十名を処刑するという厳しい決定もありました。結果、家康は「家中取締不十分」として忠俊の所領を没収し、彼を磐城平に配流、直清自身も同じく所領を失い、その後最上義光の元へと流されました。直寄は1万石の減封を受けることとなりました。

寛永18年（1641年）、堀直清はその生涯を閉じました。彼の息子たちは、その後それぞれ別の道を歩むことになります。例えば、次男の主計直浄（家系図によっては直倫）は村上藩に仕官し、村上除封後は新発田藩の溝口家に仕えました。また、八男の主馬助直正（家系図では直信）は新発田藩に仕官し、九男の新五左衛門直勝（家系図では直長）は信濃飯田藩の堀家に仕官しました。

堀直清の生涯は、戦国時代の激動の中での武士の姿を示しており、家族や家族間の争い、さらには権力者との関係など、様々な要素が絡み合っていることから、当時の歴史的背景を知る上で重要な人物といえるでしょう。

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