堀義貴 (外交官)

堀義貴（ほり よしあつ）

概要

堀義貴は、1885年（明治18年）2月5日に生まれ、没年は不詳の日本の外交官です。彼は、駐メキシコ公使を始め、初代駐エルサルバドル公使、初代駐グアテマラ公使、初代駐ホンジュラス公使、初代駐ニカラグア公使、初代駐コスタリカ公使を歴任しました。特に、中南米諸国との外交関係樹立に大きく貢献した人物として知られています。

生い立ちと初期のキャリア

堀義貴は、鹿児島県で吉利靖の三男として誕生し、後に堀千夫の養子となりました。1905年（明治38年）には、東京高等商業学校（現在の一橋大学）専攻科を卒業し、外交官及び領事官試験に合格しました。この後、外交官としてのキャリアをスタートさせます。

外交官としての活躍

外交官としての堀義貴は、領事官補を皮切りに、シンガポール領事、外務事務官・書記官、外務大臣秘書官、内閣総理大臣秘書官などを歴任しました。さらに、中華民国公使館一等書記官、浦塩派遣軍政務部長、ロンドン総領事、中華民国大使館参事官、イギリス大使館参事官といった重要なポストを歴任し、国際的な舞台で活躍しました。

1931年（昭和6年）には、駐メキシコ公使に就任し、日本とメキシコとの関係強化に尽力しました。また、1935年（昭和10年）からは、エルサルバドル、グアテマラ、ホンジュラス、ニカラグア、コスタリカの5カ国で初代公使を兼任し、これらの国々との友好関係構築に大きく貢献しました。これらの功績により、堀は中南米外交における重要な人物として評価されています。

退官後の活動

1936年（昭和11年）に外交官を退官した後、堀義貴は同盟通信社の常務理事に就任し、メディア分野でもその手腕を発揮しました。退官後も、社会に対して影響力のある活動を続けたことがうかがえます。

栄典

堀義貴の長年の功績が認められ、1935年（昭和10年）2月8日には勲二等瑞宝章を授与されています。この勲章は、彼の外交官としての貢献を象徴するものです。

まとめ

堀義貴は、外交官として多岐にわたる経験を持ち、特に中南米諸国との関係強化に貢献しました。彼の外交手腕は、日本とこれらの国々との友好関係を築く上で重要な役割を果たしたと言えるでしょう。また、退官後も社会で活躍し、その生涯を通じて社会に貢献し続けた人物です。

参考文献

帝国秘密探偵社編『大衆人事録 第3版』帝国秘密探偵社、1930年。
人事興信所編『人事興信録 第14版（上）』人事興信所、1943年。

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