堺ディスプレイプロダクト

堺ディスプレイプロダクト株式会社について

堺ディスプレイプロダクト株式会社（Sakai Display Products Corporation）は、液晶パネルおよび液晶モジュールの製造・販売を手掛ける企業です。シャープ株式会社などの関連会社として、高度なディスプレイ技術を支えてきました。ここでは、同社の設立から現在に至るまでの歴史と事業内容について詳しく解説します。

設立の背景と初期の展開

2008年2月、シャープとソニーは液晶事業における合弁会社設立で基本合意しました。しかし、設立は一度延期され、2009年4月1日、シャープは合弁会社設立の準備段階として、液晶パネルとモジュールの製造・販売を行う完全子会社「シャープディスプレイプロダクト株式会社」を設立しました。初期の資本金は1億円、発行済株式数は2000株でした。

その後、シャープは大阪府堺市に新設した工場（現在のシャープ堺工場）の液晶パネル・モジュール製造販売事業を会社分割し、シャープディスプレイプロダクトが事業を吸収・承継しました。この会社分割により、シャープに263.8万株の株式が交付され、資本金は100億円に増加しました。残額は資本準備金として計上されています。

2009年7月30日、ソニーとシャープは大型液晶パネル・モジュールの製造・販売に関する合弁契約を締結し、同年12月にはソニーがシャープディスプレイプロダクトに100億円を出資しました。これにより、資本金は150億円に増加しました。

合弁解消と鴻海傘下へ

2012年3月27日、シャープは保有するシャープディスプレイプロダクト株式の一部を、鴻海精密工業の郭台銘氏に譲渡することを発表しました。2012年5月24日にはソニーが合弁を解消し、出資金の払い戻しが行われました。

さらに、凸版印刷と大日本印刷の液晶カラーフィルター事業を譲り受ける契約を締結し、事業統合が進められました。その後、譲渡先が郭台銘氏の投資会社SIO International Holdings Limitedに変更され、2012年7月12日にSIO International Holdings LimitedがSDP株の全てを取得しました。

2012年7月17日、社名を「堺ディスプレイプロダクト株式会社」に変更し、略称は引き続きSDPとなりました。

2016年12月28日、シャープは保有していた株式をSIO International Holdings Limitedに譲渡し、SIOの持ち株比率が53.05％となり、堺ディスプレイプロダクトは鴻海精密工業の子会社となりました。

堺工場の停止と今後の展開

2024年5月、堺ディスプレイプロダクトは業績不振を理由に、堺工場の操業を停止することを発表しました。堺工場の跡地は、生成AI向けのデータセンターに転用される予定です。長年、液晶ディスプレイ技術を支えてきた同社の工場が、新たな時代に向けてその役割を変えることになります。

関連情報

シャープ堺工場: 堺ディスプレイプロダクトの主要工場であり、長年液晶パネル製造の中核を担ってきました。
鴻海精密工業: 堺ディスプレイプロダクトの親会社であり、世界的な電子機器製造企業です。

外部リンク

堺ディスプレイプロダクト株式会社公式サイト
シャープ株式会社公式サイト

出典

堺ディスプレイプロダクト株式会社公式サイト
シャープ株式会社公式サイト

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