塩分町

塩分町（しおわけまち）

塩分町は、青森県弘前市に位置する歴史的な地名で、江戸時代から続く町の一部です。郵便番号は036-8206で、2017年6月1日の時点でこの地域には73人が住んでおり、世帯数は43世帯となっています。この小さな町は、地域の歴史と文化が深く根付いています。

地理的特徴

塩分町の北側には上白銀町があり、東側は元大工町、南側は森町、西側には茂森町が接しています。これらの町と隣接していることから、地域のつながりが強いです。町域の地理的な特徴は、弘前市全体の風土や文化にも影響を与えています。

歴史の沿革

塩分町の歴史は、江戸時代にさかのぼります。寛文年間には「侍町」と呼ばれ、元禄6年には森町北側にあった時鐘堂にちなみ「鐘撞堂下通り」と名付けられました。さらに、元禄16年には現在の「塩分町」として知られるようになりました。江戸期には弘前城下の一部として、商業や文化が栄えた地域でもありました。

地名の由来

この地域の名前は、築城当初に「塩飽（しわく）町」と呼ばれたことに由来しています。この名称は、瀬戸内海の塩飽島を拠点とする海賊たちやその子孫が住んでいたことに関連しています。当時の塩飽町は、現在の上白銀町と塩分町の間に位置していたとされており、塩分町と呼ばれる範囲は「塩飽町裏町」として知られていました。

小・中学校の学区

塩分町に住んでいる子どもたちは、市立の小・中学校に通う際に特定の学区に所属します。地区の教育環境は地域の成長にも寄与しているため、学区に関する情報は大変重要です。

地元の著名人

塩分町は、作家の石坂洋次郎が少年時代を過ごしたことで知られています。また、森鷗外の小説『渋江抽斎』には、この町名が登場しており、文壇における地名の重要性を示しています。鷗外は1916年に大阪毎日新聞と東京日日新聞に連載し、地域と文学のつながりを強調した作品を残しました。

参考文献

塩分町に関する詳細な情報は、角川書店の『角川日本地名大辞典 2 青森県』を参照することができます。地域の歴史や文化に興味を持つ方はぜひ一度目を通してみてください。

このように、塩分町はその歴史と文化から多くの魅力を持つ地域です。小さな町ながらも、地域のつながりや歴史を大事にしている町民たちの暮らしが息づいています。

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