塩浸発電所

塩浸発電所

鹿児島県霧島市に位置する塩浸発電所は、天降川の上流に建設された水力発電所です。この発電所は、天降川本流の塩浸ダムから取水した水と、支流である石坂川からの水を利用して発電を行っています。発電所周辺は、美しい紅葉が楽しめる景勝地として知られており、新川渓谷温泉郷の一角を形成しています。また、近くには塩浸温泉もあり、観光地としても人気があります。

発電所の概要

• - 所在地: 鹿児島県霧島市牧園町
• - 発電所名: 塩浸発電所 (水力)
• - 発電事業会社: 九州電力株式会社
• - 発電所出力: 5,000kW
• - 使用水量: 11.30m³/s
• - 落差: 53.20m
• - 工事着工年月: 不明

発電の仕組み

塩浸発電所では、導水路を通って水圧管に送られた水が、立軸フランシス水車を回転させます。この水車の回転運動によって、5,310kVAの三相交流同期発電機が駆動され、電力が生成されます。発電に使用された水は、最終的に天降川へと放流されます。この一連のプロセスは、自然の力を利用した持続可能な発電方法であり、環境への負荷を低減するのに役立っています。

歴史

塩浸発電所の歴史は古く、1934年（昭和9年）に鹿児島電気株式会社によって建設されました。運転開始当初の発電出力は1,840キロワットでした。その後、電力事業の再編に伴い、1940年（昭和15年）に九州電気、1942年（昭和17年）には九州配電へと所有が移管されました。1951年（昭和26年）には、現在の九州電力株式会社に継承されています。長年の稼働により老朽化が進んだため、1997年（平成9年）12月から改築工事が実施され、2000年（平成12年）3月12日に運転が再開されました。この改修工事によって、発電所の効率と信頼性が大幅に向上しました。

周辺環境

塩浸発電所周辺は、豊かな自然に恵まれており、特に秋には美しい紅葉が楽しめます。新川渓谷温泉郷の一部として、多くの観光客が訪れるスポットです。また、近くには塩浸温泉があり、温泉と自然を同時に楽しめる場所として人気があります。

アクセス

塩浸発電所は、公共交通機関や自動車でのアクセスが可能です。詳しいアクセス方法については、九州電力の公式サイトや観光情報を参照してください。

まとめ

塩浸発電所は、長年にわたり地域に電力を供給してきた重要な施設です。その歴史は、日本の電力開発の歴史の一部でもあります。また、周辺の自然環境との調和も考慮されており、環境保全にも貢献しています。

参考資料

• - 現地の看板

外部リンク

• - 塩浸発電所 九州電力

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