塩見俊二

塩見 俊二について

塩見俊二（しおみ しゅんじ、1907年5月17日 - 1980年11月22日）は、日本の政治家であり、正三位の位階を持つ。彼は自由民主党に所属し、参議院議員を4期にわたり勤め、自治大臣や厚生大臣を歴任した。彼の生涯は、高知県の地元政治に多大な影響を与えたことが特徴である。

生い立ちと教育

俊二は高知県高岡郡戸波村（現土佐市）に生まれ、初代土佐市長である実兄の影響を受けつつ成長した。1921年に高知県立第一中学校に入学し、後に東京帝国大学法学部へ進学。学業を重ね、将来を嘱望される存在となった。1931年には台湾総督府に入庁し、財務局で様々な役職を歴任した。

政治家としての道

1946年に帰国後、塩見は日本の税制関係の要職を担い、1955年には退官。その翌年、自由民主党から参議院議員選挙に立候補し、見事当選を果たした。1962年には高知地方区からも選出され、合計4期、24年にわたって参議院議員として活動した。自民党内では池田・大平派に属し、経理局長や国会対策委員長などを務めた。

大臣在任時の貢献

俊二は、第一次佐藤改造内閣において自治大臣に就任し、後に第一次田中角栄内閣では厚生大臣となった。在任中、彼は年金制度の改革に着手し、大規模な年金保養基地を構想しグリーンピアの建設を推進した。また、1972年にはフィリピンのルバング島に赴き、小野田寛郎の救出に尽力した。

文化及び教育への貢献

1966年、高知の青少年に読書の機会を提供するために、自身が収集した蔵書6万7000冊を寄贈し「塩見文庫」を設立。彼のこの行動は地域の文化振興に大きく寄与した。さらに、板垣退助の顕彰活動にも積極的で、退助の墓前に「自由は死なず」の石碑を建立した。

人物像と私生活

俊二は読書家であり、酒を愛する人物として知られていた。そのため、豪放でありながらも謙虚な性格が多くの支持を集めた。彼は土佐人の性格を体現する政治家であり、地元の人々からも広く親しまれていた。

銅像建立と顕彰

俊二の功績を称え、1991年には高知県に「塩見文庫」が移管されることに伴い、彼の銅像が建立された。読書する姿勢を表現したこの銅像は、彼の生涯を物語る重要なシンボルとなった。その後も、故郷の有志たちによる銅像建設の動きが続いた。

まとめ

1980年、病気により政界を引退し、同年に肝硬変で他界した塩見俊二。享年73歳。彼はその業績によって勲一等瑞宝章を受章し、土佐市の名誉市民に選ばれた。彼の遺した果敢な政治手腕と地域社会への貢献は、今でも高知の歴史にしっかりと根付いている。

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