境界カメラ

「境界カメラ」（きょうかいカメラ）は、「ほんとうに映った!監死カメラ」シリーズのプロデューサーとして知られる有馬氏が主導し、株式会社エル・エーが運営を手掛けるホラーコンテンツの総称です。

この名称は、主に以下の二つの媒体を指しています。

1. ニコニコチャンネルでの生放送番組
かつてニコニコ生放送のチャンネル上で展開されていた定期番組です。毎週金曜日21時から配信され、心霊、ホラー、オカルトといった要素に加え、サブカルチャー的な視点も取り入れた多様な内容が特徴でした。番組内容は週替わりで変更され、出演者も回によって異なりました。
番組名は当初仮称でスタートしましたが、視聴者からのアンケートによって「境界カメラ」という正式名称が決定した経緯があります。放送は、前半部分は無料で視聴できましたが、後半はチャンネル会員限定のコンテンツでした。また、通常の定期放送の枠を超えて、ニコニコ公式放送や単発の特別企画が実施されることもありました。
しかし、この生配信形式での番組提供は、2022年12月18日をもって終了することが発表されました。以降は、過去に配信された放送のアーカイブ映像がアップロードされる形式へと移行しています。

2. ドキュメンタリーホラーDVD作品
上記の生放送チャンネル内で進行した長期企画『ナリモトD失踪事件』の内容を基に編集された長編ドキュメンタリーシリーズです。全4巻で構成されており、生放送で展開された物語を映像作品として再構成したものです。

主要企画：『ナリモトD失踪事件』

「境界カメラ」というプロジェクトが立ち上がるきっかけともなった中心的な企画が、『ナリモトD失踪事件』です。この企画は、ある心霊ビデオの制作中に謎の失踪を遂げたディレクター「ナリモト」氏の行方を追い、彼が残したとされる投稿ビデオにまつわる謎を解き明かそうとするドキュメンタリー形式で進行しました。

生放送では、関係者や証言者へのインタビューを生中継で行うというユニークな手法が用いられました。この企画は2017年に開始され、約1年間の休止期間を挟みつつも継続され、2019年1月31日の生放送をもって一つの区切りを迎え、事件は（作中において）解決に至りました。この生放送での展開を、後に再編集・再構成したものが、DVD作品『境界カメラDVD』シリーズとしてリリースされたのです。DVD版のスタッフには、プロデューサーとして有馬顕、監督として寺内康太郎、ナレーターとして鈴木智晴、編集として遠藤香代子が名を連ねています。

生放送のその他の企画例

『ナリモトD失踪事件』以外にも、生放送チャンネルでは様々な週替わり企画や単発企画が実施されました。

心霊動画部 金田萌黄: 金田萌黄氏が他社のホラービデオに応募する心霊動画を制作し、賞金獲得を目指す企画。
K-FILE: 菅野氏が宇宙人の撮影に挑戦する企画。
オバケのツボ: 出演者が紙芝居形式で他社のホラービデオ作品を紹介する企画。
KATORの怖い夜: オカルトコレクターであるカトール氏が様々なオカルトグッズを紹介したり、視聴者からの投稿心霊体験談を監死カメラメンバーが再現ドラマ化したりする企画。
テラコーの妄想推理ドキュメント: 映画監督の寺内康太郎氏が、実際に起こった未解決事件や不可解なオカルト現象について独自の視点で推理を展開する企画。
境界カメラ映像祭: 井川広太郎監督、賀々贒三監督、カトール監督といった面々による短編ホラー映画を一挙に上映・紹介する特別企画。

これらの企画を通じて、「境界カメラ」の生放送は多角的なホラー・オカルトエンターテインメントを提供していました。

境界カメラに関する運営・製作は株式会社エル・エーが行っており、DVDの発売元も同社ですが、販売はAMGエンタテインメントが担当しています。かつての公式サイトはニコニコチャンネル内に設置されていました。

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